今日の国内市況:日経平均が7営業日続落、債券軟調-円は93円付近

東京株式市場では日経平均株価が昨 年10月10日記録して以来の7営業日続落。米国の企業業績の先行き不 透明感に加え、海外時間に急速に進んだ為替相場の円高を受け、収益警 戒感からホンダやトヨタ自動車、キヤノン、ソニーなど輸出関連中心に 幅広く売られた。

日経平均株価は前日比129円69銭(1.4%)安の9291円6銭とこの 日の安値で終了。5月22日以来、1カ月半ぶりに9300円を割り込んだ。 TOPIXの終値は同14.63ポイント(1.7%)安の873.91。

日経平均は続落して始まり、午前の終了にかけては下げ渋る場面も あったが、午後は再び下値を切り下げた。きっかけとなったのが、為替 の円高傾向。ニューヨーク時間8日には1ドル=91円81銭と、ことし 2月17日以来の92円割れを記録。東京時間はやや円高が修正されたが、 単純平均は同93円7銭と、前日の東京株式市場の終了時点の同94円 24銭から円高が進んだ。米企業業績の先行き懸念から、円の買い戻し 基調が続いている。

一方、直近で下げの目立った業種を買い戻す動きも見られた。東証 1部33業種の海運指数は一時4%高まで上昇し、業種別値上がり率で 1位。TOPIXが直近高値を付けた6月11日からの下落率上位を見 ると、1位は海運(17.2%安)だった。

警戒されていた米国の第2四半期(4-6月)決算だが、8日の取 引終了後に先陣を切って発表した非鉄大手アルコアは市場予想を上回っ た。時間外取引でアルコアの株価は上昇、シカゴ24時間電子取引シス テム(GLOBEX)のS&P500先物も、日本株の取引時間中は基準 価格比プラスで推移した。

業種別33指数の騰落は、電機や輸送用機器のほか、証券、銀行、 その他金融など31業種が下落して、海運と電気・ガスの2業種が上昇。 東証1部の売買高は20億8017万株、騰落銘柄状況は値下がり1318、値 上がり293。

個別では、第三者割当先を野村証券とする50億円の無担保転換社 債型新株予約権付社債(CB)の発行を決めた東洋ゴムが急落。9日付 の日本経済新聞朝刊が、4-6月期の連結営業損益は20億円程度の赤 字(前年同期は7億円の黒字)になったもようと報じたクラリオンが2 カ月半ぶりの安値。

切削工具受注の低迷を受け、6カ月累計決算で営業赤字となったユ ニオンツールは2カ月ぶりの安値を更新。エアコンなどが低迷、パソコ ンやゲームなども不振で、9カ月累計(09年9月-09年5月)の連結 営業利益が前年同期比46%減となったビックカメラが4日続落。ゴー ルドマン・サックス証券が投資判断を引き下げた栗田工業も安い。

半面、野村証券が投資判断を「2(中立)」から「1(買い)」に 上げたユニ・チャーム、日興シティグループ証券が判断を「2H(中立 /高リスク)」から「1H(買い/高リスク)」に上げたNOKが上昇。 スポーツ自転車の人気化で高成長期待が強いあさひは最高値を更新。

債券は軟調、長期や超長期に売り

債券相場は軟調(利回りは上昇)。前日の米債高や円高・株安を受け て買いが先行したが、午後に入ると最近の急激な金利低下に対する警戒 感から、長期や超長期債を中心に売りが増えて相場は下げに転じた。

東京先物市場の中心限月9月物は、前日比14銭高の138円90銭で 始まった。直後に138円97銭まで上昇し、中心限月ベースで3月25日 以来、約3カ月半ぶりの高値をつけた。その後は売りが増えて水準を切 り下げ、一時は22銭安の138円54銭まで下げた。結局、4銭安の138 円72銭で終了した。日中売買高は2兆6789億円。

現物債市場で新発10年物の302回債利回りは、前日比1.5ベーシ スポイント(bp)低い1.275%で始まり、直後に1.27%に低下し、新発 10年債として3月25日以来の低水準をつけた。その後は、徐々に売り が優勢となり、1.5bp高い1.305%まで水準を切り上げた。午後4時5 分時点では0.5bp高い1.295%で推移している。

超長期債相場も軟調。新発20年債は1.5bp高い1.975%、新発30 年債は1.5bp高い2.125%で推移している。

半面、中期債相場がしっかり。新発2年債利回りは1.5bp低い

0.24%まで低下し、2006年1月以来の低水準を更新した。新発5年債利 回りは一時1bp低い0.66%に低下した。

円は93円付近、急激な円高に警戒感

東京外国為替市場では円が反落。米企業の業績悪化懸念などを背景 に、投資家のリスク資産圧縮に伴う円への資金回帰の流れを受けて、海 外市場で1ドル=91円台後半まで円が急伸したものの、急速な円高の 進行に対する警戒感が強まった。

ドル・円相場は海外市場で一時91円81銭と、2月17日以来、約 5カ月ぶりの水準まで円が急伸。円の上昇率は昨年11月12日以来の水 準となり、この日の東京市場では急速な円高の進行に対する警戒感から 午前の取引で一時93円52銭まで円が押し戻された。ただ、円の下値も 限定的で、午後にかけては93円台前半を中心に推移した。

ユーロ・円相場も海外市場で一時1ユーロ=127円2銭と、5月18 日以来の円高値を付けたが、この日の午前には130円2銭まで円が水準 を切り下げる場面もみられた。午後は129円台後半で取引された。

ユーロ・ドル相場は前日の海外時間に一時1ユーロ=1.3833ドルと 6月23日以来の水準までドル高が進行したが、この日の東京市場では 午後の取引で一時1.3942ドルまで押し戻されている。

米国では来週から企業の決算発表が本格化するが、業績悪化が示さ れた場合は、景気の先行き懸念が蒸し返され、再びリスク資産の圧縮が 促される可能性も警戒される。

ブルームバーグがまとめたアナリストの予想平均によると、S&P 500種採用企業の第2四半期(4-6月)決算は34%減益、第3四半期 が21%減益となっている。今年第1四半期は33%の減益だった。

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