「BMW」はぜいたく品-中国政府公用車の候補入りに市民が猛反発

中国政府がドイツの高級車ブランド 「メルセデス」と「BMW」を政府公認の公用車の候補リストに加え たことに、運転手の楊君さん(50)は激怒している。「なぜ、あんな高 級車じゃなければいけないんだ。公金の無駄遣いだ」。

先月、政府がリストへの追加を発表すると、インターネットには 決定への批判があふれた。中国共産党機関紙、人民日報が9万6000 人余りを対象に行った世論調査では、98%が政府は自国ブランドを有 利に取り計らうべきだと回答している。中国経済が6%成長と約10 年ぶりの低い伸び率に鈍化し、政府自らが国民に中国製品購入を呼び 掛けているなかでの発表だったことも反発を増大させた。

市場調査会社TNSの自動車担当ディレクター、クラウス・パウ ル氏(上海在勤)は「人々がこうした反応を示すことは驚きではない。 景気は良くないし、保護貿易主義者になる人も出てくる」と話す。

国営の新華社通信は6月18日、政府の調達担当当局者の話を引用 する形で、現在リストに掲載されている36ブランドに独ダイムラーと BMWの乗用車を追加したことは、その購入を意味するわけではない と報じた。また、こうした乗用車は中国国内での製造でなければなら ないとも伝えた。

中国政府は昨年、公用車の購入に800億元(約1兆900億円)を 充てた。調達当局は6月15日、2009年の購入費用を過去3年間の平 均に比べ15%削減する計画を発表した。

市場シェア

調査会社JDパワー・アンド・アソシエーツによれば、今年1- 5月の中国自動車市場における国内ブランド車のシェアは29%と、04 年の22%から上昇した。

大和総研のアナリスト、リコン・シア氏(上海在勤)は中国の自 動車メーカーについて「品質技術やブランドイメージ、サービス、サ プライチェーンなど、まだ数多くの課題がある」と述べ、「先進国は数 十年かけて市場を発展させてきた。中国ブランド車には、たった10 年程度の歴史しかない」と指摘している。

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