米国株:総じて下落、企業業績を懸念-ベライゾンが安い

米株式相場は総じて下落。4-6 月期の決算が失望を誘う内容になるとの懸念が広がった。取引終了間 際に財務省が金融機関から最大400億ドルの不良資産を買い取る計画 を明らかにしたが、相場は反転しなかった。

電話会社大手のAT&Tやベライゾン・コミュニケーションズは 大幅安。サンフォード・C・バーンスティーンが2009年の利益予想を 引き下げたのが背景。

財務省による官民投資計画の発表が好感されたほか、午後発表さ れた10年債の入札結果で需要の高さが示されたことから、国債供給は 需要を上回るとの懸念が緩和し、相場は値下がり分を埋めた。この日、 ダウ工業株30種平均は上昇して取引を終えた。

ニューヨーク証券取引所(NYSE)の騰落比率は1対2。ニュ ーヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株価指数は前 日比0.2%安の879.56。ダウ工業株30種平均は14.81ドル(0.2%) 上昇の8178.41ドルで終えた。

ウェルズ・キャピタル・マネジメントの主任投資ストラテジスト、 ジェームズ・W・ポールセン氏は、「景気が不安定な場合や、予想よ りも軟調な決算が発表された場合、問題はどれほど相場が下落するか だ。相場は重要なテクニカル水準を試しつつある。この水準以上で持 ち応えられるのか、再びそれよりも下落するのか、これから見極める ことになる」と語った。

企業利益予想

ブルームバーグがまとめたアナリストの予想平均によると、S& P500種採用企業の第2四半期(4-6月)決算は34%減益、第3四 半期が21%減益となっている。今年第1四半期は33%の減益だった。

国際通貨基金(IMF)は8日、世界経済見通しの改定値を発表、 来年の世界経済成長率を2.5%と4月時点の1.9%から上方修正した。 これを手掛かりに米国株は上昇して取引を開始した。

IMFは世界経済がリセッション(景気後退)の最悪局面を抜け 出しつつあると指摘した上で、景気回復の度合いは「不均衡」であり、 この先「鈍化する」ことが見込まれていると述べた。

燃料在庫の増加

米エネルギー省が午前に先週の燃料在庫統計を発表すると、米国 株は売りが優勢に転じた。リセッションで需要が減退し、予想以上に 燃料在庫が増加したのが背景だ。ニューヨーク商業取引所(NYME X)の原油先物8月限は前日比2.79ドル(4.43%)安の1バレル=

60.14ドルで終了した。

スタンフォード・C・バーンスティーンのアナリスト、クレイ グ・モフェット氏は、法人顧客からの売り上げ減を理由にAT&Tと ベライゾンの利益見通しを下方修正した。AT&Tは1.6%安、ベライ ゾンは1.8%安で終了した。

S&P500種金融株価指数は下落。リセッションによる業績低迷で 社債の価値がさらに損なわれるとの懸念がきっかけだった。この日、 米社債保証コストは過去6週間での最高に押し上げられた。

ゴールドマン・サックス・グループやバンク・オブ・アメリカ (BOA)はいずれも安い。

米財務省は最大400億ドルの不良資産購入計画を発表、米財務省 がこのうち最高300億ドルを投資し、資産運用会社9社が計100億ド ルを調達する可能性が明らかになると、株の下げ幅は縮小した。

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