TOPIXは約1カ月ぶり900割れ、輸出中心に安い-薄れる景気期待

東京株式相場は6日続落し、TOP IXの終値は約1カ月ぶりに900ポイントを割り込んだ。国内外の景気 回復に対する期待感が薄れているほか、為替相場の円高進行を嫌気し、 トヨタ自動車やホンダなど輸出関連株中心に安い。資金需要や設備投資 の鈍化などを背景に、三菱UFJフィナンシャル・グループやSMCな ど銀行や機械株も売られた。

富国生命投資顧問の桜井祐記社長は、「先週発表された6月の米雇 用統計の悪さはマーケットに冷や水を浴びせた。投資家は過去何カ月間 に楽観的になり過ぎていた。国内景気は世界の回復とともに戻るだろう が、それにはある程度の時間がかかる」と話している。

TOPIX終値は前日比20.59ポイント(2.3%)安の888.54で、 5月29日以来の900割れ、水準は同26日以来となった。日経平均株価 は227円4銭(2.4%)安の9420円75銭で終え、5月28日以来、9500 円を下回った。

日本株は朝方から売りが優勢となり、徐々に下げ幅を拡大、午後は 安値圏でもみ合った。日経平均はチャート分析上、下値抵抗線とみられ た6月23日の安値9511円をあっさりと下抜け、調整色を強めた格好。 背景にあるのが、国内外の早期の景気回復期待のはく落だ。特にこの日 は、国内景気の弱さを示す経済指標の発表が相次いだ。

機械受注、銀行貸出は依然低迷

内閣府が午前8時50分に発表した5月の機械受注は前月比3%減 と、ブルームバーク・ニュースによる民間エコノミストの事前調査予想 (同2%増)を下回った。企業の設備投資の慎重姿勢が根強いことが示 され、東証機械指数を構成する124銘柄のうち、108銘柄が下げた。

また、日本銀行が発表した6月の銀行貸出平均残高は前年同月比

2.5%増と、6カ月連続で伸び率が鈍化した。景気の大幅な落ち込みで 資金需要が低迷、2008年10月以来の低い伸びにとどまった。東証銀行 指数は4月28日以来、投資家の中期的な平均売買コストである75日移 動平均線を一時下回った。

国内景気の先行きを見る上で重要視される設備投資と銀行貸出が低 迷していることが分かり、日本株は幅広い業種に売りが先行、業種別 33指数は、海運と電気・ガスを除く31業種が下げた。騰落銘柄状況は 値上がり200、値下がり1441。売買高は21億2825万株。

トヨタアセットマネジメント投資戦略部の浜崎優シニアストラテジ ストによれば、「期待が先走り、日経平均の1万円達成という形になっ た。しかし、悪いものも良いものも、混じり合わせながら景気は良くな っている。それを反映し始めている」という。

米企業決算が本格化

米企業業績の先行きも懸念材料だ。アルミ生産のアルコアを皮切り に、米企業の第2四半期(4-6月)決算発表が米国時間8日に本格化 する。ブルームバーグがまとめたアナリストの予想平均によると、S& P500種採用企業では34%減益が見込まれている。前日の米ダウ工業株 30種平均は4月28日、S&P500種株価指数は5月1日以来の安値と なり、日米とも調整色を強めている。

一方、東京外国為替市場のドル・円相場は1ドル=94円14-89銭 で推移。前日の東京株式相場終了時の95円32銭から円高水準となった。 米企業業績の悪化懸念から安全資産である円買いが優勢。輸出採算悪化 への警戒で、TOPIXの下落寄与度上位には電機機器や輸送用機器な ど輸出関連業種が入った。

スクリンや米久安い、三晃金やサイゼリヤ高い

個別では、消費低迷と食肉価格下落の影響を受け、10年2月期の 連結純利益は従来予想を16%下回る見通しとなった米久、クレディ・ スイス証券が投資判断を引き下げた大日本スクリーン製造が大幅安。ス ーパー事業の苦戦で第1四半期業績が赤字になったイオンは、約2カ月 ぶりの安値を付けた。

半面、政府・与党が全国の公立小中学校で太陽光発電を導入する方 針を固めたと8日付の日本経済新聞朝刊が報じ、三晃金属工業が3日ぶ り反発。3-5月期の連結純利益が前年同期比33%増の4億3100万円 となったパル、下期から既存店売上高が回復傾向にあることが確認され たサイゼリヤも高い。

マザーズ指数が切り返す

国内新興3市場は、高安まちまち。ジャスダック指数は前日比

0.8%安の48.92、大証ヘラクレス指数は同1.8%安の631.84とともに続 落。一方、東証マザーズ指数は取引終了間際に急速に下げを縮小、同

0.5%高の463.19と反発して終えた。

個別では、オンコセラピー・サイエンス、そーせいグループ、メデ ィネットなどバイオ関連株、フェローテックや田中化学研究所など電 池・環境関連銘柄の一角が下落。半面、モルガン・スタンレー証券が投 資判断を引き上げたミクシィが大幅反発。中国バイドゥ(百度)と事業 提携すると発表したクリーク・アンド・リバーはストップ高。ベルパー クは連日の急騰となった。

--取材協力:Patrick Rial Editor:Shintaro Inkyo、Makiko Asai

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