円が強含み、リスク回避圧力くすぶる-海外の株価動向を警戒

東京外国為替市場では、円が強含み に推移した。世界景気の回復期待が後退していることを背景にリスク回 避の動きがくすぶるなか、海外の株安進行を警戒して、午後の取引では 円買い圧力が強まった。

みずほ証券の林秀毅グローバルエコノミストは、日本株が意外に持 ちこたえたといった感があり、東京時間の日中は円高の動きが限定され ていたと説明。ただ、「基本的にはドル安・円高の流れは変わっていな い」として、海外時間にかけて米欧の株価が軟調に推移すれば、円が一 段高となる可能性があるとみている。

ドル・円相場は米株の戻りや日本株の下げ渋りを背景に午前の取引 では1ドル=95円46銭まで円が押し戻される場面もみられた。しか し、午後には、再び円買い圧力が強まり、95円2銭まで円が水準を切 り上げている。

海外の株価動向を警戒

先週に発表された米雇用統計の悪化をきっかけに、世界的な景気回 復のペースが想定よりも鈍いとの見方が広がっており、リスク資産を圧 縮する動きは根強い。

前日の海外市場ではニューヨーク原油先物相場が4営業日続落。東 海東京証券金融市場部の二瓶洋トレーディンググループマネジャーは、 原油相場の下落を受けて、オーストラリア・ドルを中心に資源国通貨が 売られており、「円買いが走りやすい」とみている。

外為市場では、リスク回避に伴うドルと円の買いが進行。ユーロ・ ドル相場は一時1ユーロ=1.3877ドルと、6月23日以来のドル高値 を付けた。この日の東京市場では1.3994ドルまでドルが水準を切り 下げたあと、1.3906ドルまで値を戻した。

一方、ドル・円相場は海外市場で一時94円67銭と、6月1日以 来の水準まで円高が進行。ユーロ・円相場も海外で一時1ユーロ=131 円74銭と、6月23日以来の円高値を付けた。

豪政策の行方を警戒

一方、オーストラリア準備銀行(RBA)はこの日の政策決定会合 で、政策金利を市場の予想通り3%に据え置いた。

先行きの政策動向を見極めるうえで、声明の内容が注目されていた が、RBAのスティーブンス総裁は、「必要なら一段の金融緩和を行う 余地が若干ある」との認識を示した。

豪ドルは円とドルに対してじり安に展開。みずほ証の林氏は、発表 直後は豪ドルの反応が鈍かったものの、徐々に先行きの利下げの可能性 が重しになっていると説明している。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE