年越えTB6カ月物は購入慎重、利回り低水準で-レポ上昇リスクも

国庫短期証券(TB)6カ月物の入 札は、購入に慎重な投資家が多かったもようだ。償還日が年末を越え るにもかかわらず、落札利回りが一段と低下したため。また、これま で低位安定しているレポ(現金担保付債券貸借)は、準備預金の新し い積み期間に入ると上昇する可能性もあり、TB利回りに上昇圧力が 掛かってきそうだ。

TB37回債(償還2010年1月12日)の入札は、最高利回りが前 月比3.1ベーシスポイント(bp)低い0.1571%、平均金利は3.3bp低 い0.1531%と、2006年3月以来の低水準。ただ、最高と平均の格差が 拡大し、落札水準にばらつきが見られ、入札後は0.16%から0.155% で取引された。

入札前(WI)取引では、資金余剰に伴う金利低下の流れを受け て0.15%の買い注文も見られた。しかし、TB6カ月物は発行額3.5 兆円に対して投資家層が限られるとの見方や、絶対値としての利回り 水準の低さを警戒する声が多かった。

国内大手銀行の資金担当者は、資金余剰に伴う金利低下が今のテ ーマだが、国債の需給、レポを波及経路としたTB利回り上昇の可能 性も残ると指摘。期末プレミアム(上乗せ金利)が不透明ななかで、 3カ月物や6カ月物の運用は積極的には動きづらいという。

在庫の積み上がりも

TB3カ月物は、前々週に入札された35回債(償還9月29日) から利回り低下が加速。前週の36回債(償還10月5日)入札も利回 りの低下が続いたが、償還日が敬遠されてディーラーの在庫が徐々に 積み上がり、この日の37回債の販売低調を受けて0.5bp高い0.145% の売り注文も指摘された。

東短リサーチの寺田寿明研究員は、「6カ月物は需要が乏しく、積 極的な応札は一部の参加者に限られた。0.15%未満は絶対水準として 需要が限られる。きょうの入札を受けて、あすの3カ月物の入札は

0.15%台に乗ってくるのではないか」とみていた。

利回り低下に伴ってディーラーの在庫が増加しても、TBは既発 債全体の需給が良好なうえ、レポが0.11%付近まで低下しているため、 積極的な売りも出づらい。ただ、来週も1年物、3カ月物とTB入札 が続くなかで、在庫を抱えきれなくなってくる可能性もあるという。

新たな積み期間はレポ上昇リスクも

国内証券のトレーダーは、TBは利回り水準の低さから、足元の レポ運用で様子見する判断も出てくると指摘。別の国内証券のトレー ダーは、16日以降の新しい準備預金の積み期間に入れば、足元資金の 余裕も薄れると指摘。過度の金利低下は一時的との見方を示している。

6月分の準備預金の積み期間は、6月22日の国債決済集中日や四 半期末など、資金の偏在からレポが上昇しやすい要因が多く、日銀は 手厚い資金供給オペを実施。7月に入ると積みの進ちょくから資金余 剰感が急速に強まった。

一方、7月分の積み期間は、国債発行に伴う資金不足は大きいも のの、特別に警戒される決済要因は見当たらない。このため、資金供 給オペが縮小される可能性があり、準備預金の積みが抑制されて資金 余剰感が薄れる。

新しい積み期間にかかる資金供給オペは、落札金利こそ低位安定 しているが、需要はおう盛だ。前日の本店共通担保オペ6000億円(期 日22日)の応札倍率は3.54倍、この日の同オペ4000億円(期日17 日)の応札は5倍を超えた。

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