日本株は5日続落、非鉄や海運など市況関連安い-景気回復鈍さを警戒

東京株式相場は、小幅ながら5日続 落。世界景気の回復ペースの鈍化を懸念し、金や銅など海外商品市況が 下げた影響を受けた。収益への悪影響が警戒され、住友金属鉱山などの 非鉄金属株が下落。鉄鋼や海運など景気動向に敏感な業種も売られた。

T&Dアセットマネジメントの天野尚一運用統括部長は「相場は景 気回復局面を織り込みながら上昇してきた。しかし、底を打って回復す るところまで読んだものの、これから先の不確定要素が多い。特に米雇 用環境を中心にした米景気の改善ペースが見込めない」と話している。

日経平均株価終値は前日比33円8銭(0.3%)安の9647円79銭。 TOPIXは同3.29ポイント(0.4%)安の909.13。日経平均の5日続 落は昨年10月10日、TOPIXは10月8日以来。

日本株相場は反発して始まったが、すぐに下落転換した。世界景気 の早期回復期待が薄れており、燃料需要の後退観測から原油を中心に海 外商品相場が軒並み下落。資源関連企業の利益上積みの期待が後退し、 東証業種別33指数の下落率上位には非鉄金属や石油・石炭製品など資 源関連株が占めた。三菱UFJ証券が投資判断を引き下げた住友鉱は5 月28日以来、約1カ月ぶりの安値を更新。

6日のニューヨーク原油先物相場は1バレル=64.05ドルと、5月 27日以来、約1カ月ぶりの安値を付けた。6月下旬には昨年10月下旬 以来の高値を更新していただけに、下落傾向が鮮明になっている。6日 は金先物相場も一時6月23日以来の安値を更新。銅先物相場も約1週 間ぶりに高い下落率を記録した。

SMBCフレンド証券の中西文行ストラテジストは、「売買代金は 減少している。資源相場の下落などを背景に、景気を見定めたいとの見 方から様子見は続きそう」と指摘していた。

楽観後退の中で米アルコア決算控える

市場予想より大幅に悪化した6月の米雇用統計が2日に発表されて 以来、景気の先行きに対する楽観論が後退している。ダウ工業株30種 平均は2%安、ニューヨーク原油相場は7.2%安、日経平均は2.4%安 とやや調整色を強めている。米国では今週から、アルミ大手のアルコア を皮切りに企業の四半期決算発表が本格化する。景気の先行きを占う上 で重要視されている。

景気の先行きに自信が持てない中、投資資金は景気変動の影響を受 けにくいディフェンシブ銘柄に流れた。TOPIXの上昇寄与度上位に は東京電力など電気・ガス、JR東日本など陸運、KDDIなど情報・ 通信、JTなど食料品株が入り、相場全般を下支えした。

東証1部の業種別33指数は21業種が下落、12業種が上昇。売買 高は20億3875万株、騰落銘柄数は値下がり737、値上がり842。

環境関連株が軒並み下落

個別銘柄では、6月に急騰が目立っていた明電舎やジーエス・ユア サ コーポレーション、井関農機、日本電工など環境関連株が軒並み下 落。トヨタ自動車がディーゼルエンジンの共同開発を打ち切る方針を固 めた、と7日付の日本経済新聞朝刊で伝えられたいすゞ自動車も大幅安 となった。

半面、食品株では、株式売却益などで1-6月の経常利益が従来予 想を上回ると7日付の日本経済新聞朝刊で報じられたアサヒビールが上 昇。このほか、モルガン・スタンレー証券が投資判断を引き上げたSU MCOが売買を伴って大幅反発。各ブランドの再構築を進め、10年5 月期は3期ぶりの増益に転換する見通しとなったハニーズは7営業日ぶ り反発。

上下水道向けエンジニアリング事業の採算改善などで、09年1- 6月期業績が従来計画を上回ったもようと発表した荏原実業のほか、大 型ポンプの独レーバを買収すると発表した日機装、メリルリンチ日本証 券が投資判断を引き上げたダイハツ工業が年初来高値を更新した。

マザーズ、ジャスダックは高値後に下げ転換

新興3市場は主要3指数とも午後の取引で下落に転じて終了。マザ ーズ指数は一時前日比1.5%高まで上げ、08年9月2日以来の高値、ジ ャスダック指数は一時0.7%高まで上げ、08年10月3日以来の高値を 付けていた。終値はジャスダック指数が0.4%安の49.30、マザーズ指 数は同0.8%安の460.73、ヘラクレス指数は同0.4%安の643.49。

個別では、ACCESSやグリーなどネット関連株の一角が安い。 日本風力開発など環境関連株も下げた。半面、米アップルの音楽プレー ヤー付き携帯電話端末「iPhone(アイフォーン)」の販売好調な どを受け、業績予想を上方修正したベルパークがストップ高比例配分。 同社の業績好調を受け、同業の携帯電話代理店のエスケーアイやトーシ ンもストップ高となった。

--共同取材:Patrick Rial Editor:Shintaro Inkyo、Makiko Asai

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