米国株:上昇、S&P500は引け際プラスに転じる

米株式相場は上昇。商品株が下 落し、S&P500種株価指数は取引終盤までマイナス圏で推移してい たが、世界的な信用市場改善期待から買いが盛り返し、引け際プラス に転じた。

格付け会社、ムーディーズ・インベスターズ・サービスがブラ ジルの信用格付けを引き上げる方向で見直すと発表したのが好感さ れ、ゴールドマン・サックス・グループやJPモルガン・チェース、 バンク・オブ・ニューヨーク・メロンが上昇、S&P500種株価指 数の金融株は下落分を帳消しにした。

スタイフェル・ニコラスの株式投資判断引き上げをきっかけに、 クレジットカードのアメリカン・エキスプレスが上昇。フィリッ プ・モリス・インターナショナルを中心に消費財株価指数は上昇、 全10セクターのなかで最大の値上がりだった。

セキュリティ・グローバル・インベスターズの資産運用担当者、 マーク・ブロンゾ氏は「最近の格付け会社の発表といえば格下げだっ た。それが、注目される新興国についての前向きなニュースとなると、 市場参加者はやや買い材料と受け止めた」と述べた。

S&P500種株価指数は前営業日比0.3%高の898.72。ダウ工業 株30種平均は44.13ドル(0.5%)上昇の8324.87ドルで終えた。

S&P500種金融株価指数

S&P500種金融株価指数は0.8%高。一時は1.3%安まで売り込 まれる場面もあった。ムーディーズは、ブラジルは世界経済の「衝 撃に持ち応えた」として、同国の信用格付けを投資適格級に引き上 げる方向で見直すと発表した。

ウェドブッシュ・モルガン・セキュリティーズのマネジングデ ィレクター、マイケル・ジェームズ氏は、「ブラジル格上げの可能 性は市場全体にとって明らかに前向きなニュースだ。特に金融部門 にとっては良い材料だ。多くの米銀がブラジルの債券に投資してい ることを考慮すると、株主にとっては純粋に明るいニュースだ」と 述べた。

S&P500種産業別10指数の値上がり銘柄のうち、生活必需品 株や公益事業株、ヘルスケア株および電気通信サービス株が上位5 位以内に入った。

米供給管理協会(ISM)が発表した6月の非製造業総合景況 指数は47と、前月の44から上昇した。同指数は50がサービス業 活動の拡大と縮小の境目を示す。

フィリップ・モリスは2.8%上昇した。米電力最大手サザンも高 い。

スプリント・ネクステル高い

携帯電話事業者のスプリント・ネクステルは3.5%高。オーリガ USAは同社の加入者見通しが改善したとして、同社の株式投資判 断を「ホールド」から「買い」に引き上げた。

S&P500種は6月12日以降、5%下落している。同指数の値 上がりが景気回復見通しを上回るペースだとの懸念が背景。S&P 500種構成企業の株価収益率(PER)は14.2倍。6月2日は同

15.5倍まで上昇していた。

ブルームバーグがまとめたアナリストの予想平均によると、S& P500種採用企業の第2四半期(4-6月)決算は34%減益、第3四 半期が21%減となっている。今年第1四半期は約60%減益だった。

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