日銀名古屋支店長:景気は底を打ちつつあるが反転上昇とは言えず

日本銀行の前田純一名古屋支店長は 6日夕、本店で会見し、東海地域の景気について「底を打ちつつある が、反転上昇とはなかなか言えない」と述べた。

日銀が同日午後発表した地域経済報告によると、東海地域の景気 は「輸出と生産の持ち直しなどから、下げ止まりつつある」として、 「急速に下降している」とした4月の前回報告から悪化ペースが鈍化 しているとの判断を示した。

前田支店長は「現状認識を改善させた」と言明。主な理由として は「輸出、生産が持ち直していることが大きい」と述べた。その上で、 輸出、生産が持ち直している背景として、①自動車、電子部品・デバ イスで大幅減産の結果、在庫調整がおおむね終了した②中国の大規模 な景気対策により同国の内需が増加している③エコカー減税などでハ イブリッド車が予想以上の売れ行きとなっている-ことを挙げた。

一方、「雇用所得環境は厳しさを増しており、消費や住宅投資は一 段と弱まっている。設備投資も減少している」と指摘。「非製造業は飲 食や宿泊、建設やリースなどで景況感が悪化している」と述べた。

前田支店長は東海地域の景気を左右する要因として、まず米国経 済の動向を挙げ、「東海地域は米国向け輸出の依存度が高いため、米国 の回復なくして東海地域の回復も期待しにくい」と述べた。さらに、 「ハイブリッド車の人気がいつまで続くかや、雇用・所得環境の悪化 が地域経済にどのような影響を及ぼすか」に注目していると語った。

北海道は天候同様、どんよりしている

同じく記者会見した札幌支店の宇平直史支店長は北海道地域の景 気について、①生産の底入れ②公共投資の増加③エコ関連減税-によ り、「下方ベクトルがかなり和らいだ」と述べた。ただ、「雇用者所得 は弱い上、消費や住宅投資が全体の足を引っ張っている」と指摘。「北 海道は梅雨がないと言われているが、今年は日照時間が少なくどんよ りしている。北海道の景気も同様にどんよりしている」と語った。

地域経済報告では、北海道地域も「低迷している」として、「厳し さを増しており、低迷している」とした4月の前回報告から悪化ペー スが鈍化しているとの判断を示した。九州・沖縄地域も「大幅に悪化 した後、下げ止まりつつある」として、「大幅に悪化している」とした 4月の前回報告から悪化ペースが鈍化しているとの判断を示した。

福岡支店の丹治芳樹支店長は会見で、九州・沖縄地域の景気につ いて「民間需要が弱い状態が続いている。設備投資も減少しており、 個人消費も弱まっている。旅行取扱高も内外ともに低調だ」と語った。

日銀は6日公表した地域経済報告で、「景気は下げ止まりつつある が、引き続き厳しい状況ある」として、4月の前回報告から悪化ペー スが鈍化しているとの認識を示した。地域別でも全9地域で悪化ペー スが鈍化したが、東北、北陸、近畿が「厳しい状況」とするなど、引 き続き経済活動が低い水準にとどまっていることが示された。

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