今日の国内市況:株続落、債券堅調-円上昇・景気底打ち観測が後退

週明けの日本株相場は続落し、2008 年10月27日以来の4日続落となった。ばら積み船の国際運賃指標で あるバルチック・ドライ指数が大幅安となり、市況回復期待の後退で 商船三井など大手海運株の下げが目立った。景気や企業業績の先行き 不透明感を背景に、国際石油開発帝石やJFEホールディングスなど 石油や素材関連株といった景気敏感業種が売られた。

日経平均株価の終値は、前週末比135円20銭(1.4%)安の9680 円87銭。TOPIXは同8.20ポイント(0.9%)安の912.42。

前週末3日の米国株式市場は米独立記念日の振替休日で休場だっ た。米国では、今週からアルミ大手のアルコアを皮切りに企業の四半 期決算発表が本格化する。休場後の米市場や決算の動向を見極めよう と、週明けの東京市場も全般的に様子見姿勢が強い展開となった。東 証1部売買高は16億4231万株と今年4番目の低水準(半日立会い除 く)。

様子見気分が広がる中、鉱山資源などを運搬するばら積み船の運 賃指標であるバルチック・ドライ指数が、3日の取引で前日比4%安 と約1カ月ぶりの高い下落率を記録したことを受け、海運指数が東証 業種別33指数の下落率1位となった。市況回復に伴う収益改善期待が 後退、指数を構成する10銘柄のうち8銘柄が下落した。

このほか、業種別下落率上位にはJFEホールディングスなど鉄 鋼や住友金属鉱山など非鉄金属といった素材関連、国際石油開発帝石 など鉱業や石油・石炭製品などが並んだ。

日経平均は午前の取引中ごろから下げ幅を拡大、一時は165円安 の9650円と、6月25日以来、約1週間ぶりの安値を付けた。午後は 日経平均の高安のレンジが約50円にとどまり、こう着感を強めた。東 証1部の騰落状況は値下がり銘柄数1043、値上がり530。東証業種別 33指数のうち、下落は29、上昇は4。

債券は堅調-株安、好需給

債券相場は堅調(利回りは低下)。前週後半に現物買いが入った地 合いを引き継いだほか、株価が続落したことも先物市場を中心に買い 材料視された。投資家からの取引は総じて控えられたものの、10年債 利回りは3月下旬以来の低水準に達した。

東京先物市場の中心限月9月物は、前週末比5銭高い138円49 銭で始まり、2銭安の138円42銭まで下げた。その後は138円50銭 台で推移し、午後には一時138円60銭まで上昇。14銭高の138円58 銭で引けた。日中売買高は1兆986億円と、中心限月ベースでは4月 20日以来の低水準にとどまった。

3日の米国市場が休場だったためこの日は材料難となるなか、日 経平均株価が続落したこともあって債券先物には買いが優勢となった。 国内で弱めの景気指標が続いたほか、10年債入札を無事に通過したこ ともあり、相場は堅調だとの指摘が出ていた。

ただ、先物相場は6月半ばから9連騰した後、1日の下げを挟ん でこの日までに7連騰した。この3週間の上昇幅は実に3円にも及ん だこともあり、急激な相場上昇への警戒感も高まっている。このため、 日経平均が下げ幅を拡大させても9月物の取引は盛り上がらなかった。

現物債市場で新発10年物の302回債利回りは、前週末比0.5ベー シスポイント(bp)低い1.31%で始まり、1.31%で横ばいとなった。午 後に再び買いが優勢となると1.305%をつけ、新発10年債利回りとし て3月下旬以来の低い水準を更新した。

円強含み-ドルと景気に不透明感

東京外国為替市場では円が強含んだ。世界的な景気の低迷が意識 されやすく、リスク回避に伴う円買い圧力がかかった。イタリアで開 かれる主要首脳国会議(ラクイラ・サミット)を控え、ドル以外の新 たな基軸通貨をめぐる議論が警戒され、ドルの上値が抑えられた面も ある。

この日は日経平均株価が大幅に下落。リスク資産を圧縮する動き が広がった。ユーロ・円相場は一時1ユーロ=132円77銭と、6月23 日以来の水準まで円が値を切り上げた。ドル・円相場も一時1ドル= 95円17銭と、5営業日ぶりの円高値をつけた。

今週は8日から開かれるラクイラ・サミットを控え、新たな基軸 通貨の創設や各国の外貨準備高におけるドル比率をめぐる議論が注目 されている。

5日までに、ロシアのメドベージェフ大統領とフランスのラガル ド財務相は、世界でドルへの依存が時代遅れになりつつあると示唆。 インドのシン首相の経済諮問委員会のスレシュ・テンドゥルカール委 員長も外貨準備の運用多角化を求めた。著名投資家で投資会社ロジャ ーズ・ホールディングスの会長を務めるジム・ロジャーズ氏は6日、 「ドルの将来については悲観的だ」と述べた。

欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)が3日発表した5月 のユーロ圏小売売上高指数は営業日調整済みで前月比0.4%低下。市 場予想を下回った。マークイット・エコノミクスが発表したユーロ圏 サービス業景気指数改定値は44.7と速報値(44.5)から上方修正され たが、依然として縮小・拡大の分かれ目となる50を下回っている。

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