ガソリン相場:ピーク打つ可能性-製油所の高稼働率と需要減退で

今年の商品相場で最も上昇率が高 いガソリン相場がピークを打ちつつあるかもしれない。製油所の稼働 率が過去最高水準近くまで上昇する一方で、失業率の上昇や世界的な リセッション(景気後退)の影響で需要が減退しているためだ。

米国自動車協会(AAA)によると、燃料消費は7月4日の独立 記念日の週末にピークを付けた可能性が高い。AAAは前年同期比

2.6%減を予想している。米エネルギー省によると、バレロ・エナジー、 BPなど製油大手は操業を停止していた製油所を再開させた後、昨年 8月に付けた過去最高を2.2%下回る日量924万バレルのガソリンを 生産している。

国際エネルギー機関(IEA)が1981年以後で最悪と指摘する世 界の原油需要が回復するとの見方が出るなかで、ガソリン先物は今年 1-6月に88%上昇した。ドイツ銀行の主任エネルギーエコノミスト、 アダム・シーミンスキー氏は、先物市場の動向からガソリン卸売価格 が年末までに1ガロン=1.70ドルまで下落し、下落率が最大19%に達 する可能性があると予想している。

MFグローバルのエネルギー担当シニア・バイスプレジデント、 アンドルー・レボウ氏(ニューヨーク在勤)は、「これまでの上昇相 場は、年内に景気回復するという期待感によるところが大きい。そう でないなら、高い在庫水準と低迷する需要という現実への対応を迫ら れるだろう」と述べた。

1-6月のガソリン先物の上昇率は原油先物の58%上昇を上回 った。昨年7月11日に過去最高値の3.631ドルを付けたが、米国のリ セッション進行で12月24日には78.5セントまで下落した。今年の高 値は6月16日の2.1124ドル。先物8月限は7月2日、6.82セント (3.7%)安の1.7908ドルで引けた。

AAAの予想

AAAは1日、ガソリン小売価格がピークを打ち、今夏は上昇し ないとの見通しを示した。AAAのウェブサイトによると、レギュラ ーガソリンの平均小売価格は0.1セント安の2.629ドルで6月21日の 高値2.693ドルを2.4%下回る水準。

AAAの広報担当ジェフ・サンドストロム氏は「独立記念日を含 む週末は通常、自動車旅行が1年間で一番活発だ」と述べた。

米経済が過去半世紀で最も深刻なリセッションに陥るなか、需要 の回復は鈍い。6月の米失業率は9.5%に達した。08年2月は4.8% だった。ブルームバーグがまとめたデータによると、第4四半期には 10%に達する見通し。

アラロン・トレーディング(シカゴ)のシニアトレーダー、フィ ル・フリン氏は「これまでガソリンが上昇してきたのは、需要が弱く 製油所が生産を削減していたからだ。利ざやが改善されたので供給が 増えた」と指摘している。

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