京セラ:円安が業績押し上げも、受注も底打ち―久芳社長(UPDATE1)

電子部品メーカーの京セラの久芳徹 夫社長は、会社想定より円安水準で推移している為替相場が、第1四 半 期の業績を押し上げる可能性があるとの考えを示した。

久芳氏は3日に京都市内の本社で行われたブルームバーグ・ニュ ースとのインタビューで、「為替の差というのは確かにプラスの方向に 動 いている。効果は大きい」と話した。第1四半期は欧州や米国の景 気回 復の遅れなどで、円建ての国内売上高の比率が高まったため、「以 前と同じ比率での計算通りにはならない」として、具体的な金額は明 らかに しなかった。前期(2009年3月期)の海外売上高比率は58.1% だった。

京セラは2010年3月期の業績見通しの前提となる円相場を1ド ル =92円、1ユーロ=123円と予想している。これに対し、第1四半 期の為替相場は1ドル=97.4円、1ユーロ=132.7円と、当初の想定 をそれぞれ5.9%、7.9%下回る水準で推移した。

京セラは今期の連結純利益を340億円と予想。ブルームバーグ・ ニ ュースが集計したアナリスト15人の純利益予想中央値は230億円 と会 社予想を下回っている。

久芳氏は、為替予想を保守的に予想していることについて、「あま り楽観的に言って為替のせいで業績が落ちては株主さんに申し訳ない。 厳しめの数字を出すのは普通の考えと思う」と話した。

中国デジタル家電向け部品は好調

受注状況については「1月を底にして毎月、全社的によくなって いる。一般的にいって底は脱した」との見方だ。特に、デジタル家電 向け電子部品は前年の65-70%の水準まで回復したという。

「中国向けのパソコンや薄型テレビ、携帯電話用と推測されるが、 期が変わってメーカーの発注が増えた」といい、「8-9割ぐらい戻っ ている部品もある。想定していたより、いい感じ」と話した。

一方で、産業用機械など、企業の設備投資に伴って発注される商 品の受注は「思った以上に悪く回復が遅れている。前年の半分ぐらい」。 特に自動車産業は「ハイブリッド以外の車を含めるとトータル的には 非 常に悪い。在庫もまだまだある」と話した。

トヨタ、イオン効果

京セラは、トヨタ自動車が発売した新型「プリウス」のオプショ ンとして、ソーラーパネルなどの太陽電池モジュールを供給している。 また、流通グループ国内2位のイオンと提携し、イオンのショッピン グセンター内で太陽電池を使った住宅用発電システム販売拡大を目指 す。

イオンとの提携について「今まではソーラーの実物が間近でみら れる機会はあまりなかった」と宣伝効果の高さを強調。2社との協業 で国内での太陽電池の売り上げは「2ケタ以上のプラス効果になる」 との見通しを示した。

太陽光発電で京セラはシャープに次ぐ国内シェア2位だが、中国 など新興メーカーの追い上げを受け、世界シェアは6位にとどまって いる。久芳社長は「われわれは30年以上ソーラーを手がけ、高品質と いう信頼性に関しては実績がある。技術的な面に関してもアドバンテ ージを保ち続ける自信がある」と話した。

京セラ株の6日終値は前営業日比120円(1.7%)安の7080 円だ った。

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