携帯のアダルトコンテンツ愛好家増加-トラフィック増の要因にも

タケシさん(32)は、NTT ドコモが提供する携帯電話からインターネットへのアクセスし放題 の定額接続プランに加入し、月々6300円の料金を支払っている。 仕事の後にアダルトコンテンツをダウンロードして楽しむためだ。

旅行代理店で働くタケシさんは「PC(パソコン)は立ち上げ が面倒だが、携帯はものすごい手軽。PCは仕事でしか使わない」 と話す。タケシさんは名字を明らかにしていない。

タケシさんをはじめとする携帯アダルトコンテンツの愛好者は、 国内のデータ転送量の増加に一役買っている。一方で、ネットワー クの遅延などが起きていることから、ドコモやKDDIはヘビーユ ーザーの利用速度に制限を課し始めた。

ジュニパー・リサーチの首席アナリスト、ウィンザー・ホール デン氏は「データアクセスが無制限なら容量の問題が生じる」と述 べ、「第3世代携帯電話網を長く利用している日本で最初にこの問 題が起きたのは驚きではない」と指摘する。

米アップルの携帯端末「iPhone(アイフォーン )」の 販売を代行するソフトバンクもまた、パケットし放題に加入してい る利用者への制限を検討している。

通信会社はプライバシーを保護する法律のため、契約者がどう いったコンテンツをダウンロードしているか確認できないと説明す る。ただ、KDDIの広報担当者、櫻井桂一氏は、「中身を見るこ とはできないため、具体的に何をご覧になられているかは分からな いが、動画とは推測される」と述べた。また、こうした動画にアダ ルトコンテンツが含まれるか否かについては、「事実関係としてあ るやなしやと言えないが、可能性は否定できない」と語った。

トラフィック増加

東海東京調査センターの角田佑介アナリストは、アダルトコン テンツが「トラフィックを大きくさせる要因になり、通信事業者自 らが通信量を規制する方向になっている」と述べ、「適正な利潤を 追求できない限り、これからは勝手にコンテンツを流せる状況には ないと思う。データ定額制については、ビジネスモデルの再考とい う議論があるだろう」と指摘した。

ソフト・オン・デマンドで携帯電話向け部門を率いる営業5 部・6部の、石森寛隆部長は、DVDや無料サンプル動画を提供す る携帯電話向けサイトの売り上げが2009年3月までの1年間で前 年同期比40%増加したと説明する。同氏は「携帯電話事業は非常 に大きな市場としてみている」として、同事業が成長した要因とし て「通信速度の向上が大きい。データ定額プランの浸透や端末の進 化」も寄与したと話す。同氏は、日本のアダルトコンテンツ市場の 年間売上高は約1000億円に上ると推計している。

1000億円市場

アダルトコンテンツをインターネット上で販売するデジタルメ ディアマート、モバイル事業部の東條寛事業部長はモバイル事業に ついて「順調に右肩上がり」とした上で、「今後はモバイルのコン テンツビジネスが必須になっていく」と語る。同社ウェブサイトで は、約2分間の動画を100-300円で提供し、また最大2時間の 動画をドコモ・ユーザー向けに販売している。

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