日銀地域経済報告:下げ止まりつつあるが厳しい(Update1)

日本銀行は6日午後、「地域 経済報告」を公表し、足元の景気について「下げ止まりつつある が、引き続き厳しい状況ある」として、「大幅に悪化している」 とした4月の前回報告から悪化ペースが鈍化しているとの認識を 示した。

地域別でも全9地域で悪化ペースが鈍化したが、北海道が「低 迷」、東北、北陸、近畿が「厳しい状況」としたほか、関東甲信 越、九州・沖縄も「大幅に悪化した後、下げ止まりつつある」と 指摘。経済活動の水準自体は依然として低いことを明記するなど、 引き続き厳しい状況にあることを強調している。

白川方明総裁は同日、定例支店長会議であいさつし、世界経 済について「最近では、金融・実体経済の両面で悪化テンポの鈍 化あるいは下げ止まりの動きがみられる」と述べた。日銀が1日 発表した企業短期経済観測調査(短観、6月調査)で、大企業の 景況感が2006年12月調査以来2年半ぶりに改善したが、設備投 資計画が過去最大の落ち込みとなるなど、景気の持ち直しが持続 するかなお不透明感が強い。

地域経済報告によると、個人消費は厳しい雇用・所得環境の 下で各地域で弱い状態が続いている。家電販売(薄型テレビなど)、 乗用車販売(ハイブリッド車など)の一部に政策効果がみられて いるものの、大型小売店の売り上げは衣料品や宝飾品を中心に弱 い動きが続いている。旅行・レジャーも新型インフルエンザの影 響もあって、国内、海外とも弱い動きとなっている。

生産は地域差残るが持ち直しに

企業収益が大幅に悪化していることなどから、設備投資は多 くの地域で大幅な減少が続いている。製造業では輸送機械、電気 機械、一般機械などで、非製造業では卸・小売業などを中心に減 少している。

生産は依然低水準ながら、地域差は残るものの、持ち直しに 転じつつある。前回報告との比較では、前回は関東甲信越のみが 「一部に下げ止まりの兆しがみられる」としていたが、今回は北 海道、北陸、近畿で「下げ止まっている」ないし「下げ止まりつ つある」と判断したほか、関東甲信越、東海、中国、九州・沖縄 は「持ち直している」ないし「持ち直しに転じつつある」と判断 した。

雇用・所得環境は引き続き悪化傾向をたどっている。雇用情 勢については、雇用調整の動きが続き、有効求人倍率は低下して いる。雇用者所得は所定外給与や特別給与の減少などから減り続 けている。前回報告との比較では、雇用情勢については、近畿、 九州・沖縄で悪化ペースが加速した。雇用者所得は、近畿、中国、 四国、九州・沖縄で減少ペースが加速した。

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