白川日銀総裁:世界経済・金融ともに下げ止まりの動き(Update1)

日本銀行の白川方明総裁は6日、本 店で開いた定例支店長会議であいさつし、世界経済について「最近で は、金融・実体経済の両面で悪化テンポの鈍化あるいは下げ止まりの 動きが見られる」と述べた。

国内の金融環境については「コマーシャルペーパー(CP)・社債 市場の発行環境が一段と改善してきているほか、銀行貸し出しは大企 業向けを中心に高めの伸びを続けている」と指摘。資金繰りや金融機 関の貸し出し態度については「悪化に歯止めが掛かる動きが見られる ものの、なお厳しいとする先が多い」と述べた。

日銀が1日発表した企業短期経済観測調査(短観、6月調査)で、 大企業の景況感が2006年12月調査以来2年半ぶりに改善した。しか し、水準自体が低い上、09年度の大企業・全産業の設備投資計画が過 去最大の落ち込みとなるなど、景気の持ち直しが持続するかどうかな お不透明感が強い。

白川総裁は日本経済について「大幅に悪化した後、下げ止まりつ つある」と指摘。先行きについては「当面は下げ止まりの動きが次第 に明確になっていく可能性が高い」と語った。消費者物価(除く生鮮 食品)の前年比は「石油製品価格の下落や食料品価格の落ち着きを反 映して足元低下しており、今後は需給バランスの悪化も加わって、マ イナス幅を拡大していくとみられる」と指摘した。

引き続き最大限の貢献

国内の金融システムについては「内外金融資本市場における緊張 感が和らいでいることなどを背景に、全体としては落ち着きを取り戻 しつつある」としながらも、「金融機関の2008年度決算は全体として 最終赤字となり、金融機関の間の経営体力のばらつきが拡大している」 と指摘。金融機関経営の動向については「引き続き注意が必要な状況 にある」と語った。

白川総裁はその上で「日銀としては、当面、景気・物価の下振れ リスクを意識しつつ、わが国経済が物価安定の下での持続的成長経路 へ復帰していくため、中央銀行として引き続き最大限の貢献を行って いく方針である」と述べた。

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