今日の国内市況:株式3日続落、債券先物は6日続伸-ドル・円小動き

東京株式相場は4月中旬以来となる 3日続落。米国の雇用統計悪化を受け世界的な景気回復期待がしぼみ、 海運や石油関連など景気敏感業種の一角が安い。足元の販売不振が確認 されたセブン&アイ・ホールディングスなど小売株も下げた。

日経平均株価終値は前日比60円8銭(0.6%)安の9816円7銭、 TOPIXは同3.40ポイント(0.4%)安の920.62。

米国で2日発表された6月の雇用統計によると、非農業部門雇用者 数は前月比46万7000人減少。減少幅は市場予想の中央値(36万7000 人減)を上回った。世界的な景気後退が長引くとの懸念につながり、収 益の先行き警戒感から世界景気に敏感な業種が売られた。

前日の米国株が急反落した流れを引き継ぎ、この日の日経平均は下 げて取引を開始した。しかし、米シカゴ先物市場(CME)の日経平均 先物9月物(円建て)の2日清算値9685円を前に踏みとどまり、相場 の底堅さが意識された。午前中ごろすぎと午後終盤に先物への大口買い が断続的に入ったことを契機に、現物にも裁定取引に絡む買い需要が発 生して急速に下げ渋り、結局この日の高値で終えた。

商船三井など海運株が下げ、国際石油開発帝石など鉱業株、コスモ 石油など石油元売株、新日本製鉄など鉄鋼株も安い。海運については、 ばら積み船の国際運賃市況の続落、信用取引需給の悪さなども警戒され た。鉱業株など資源関連については、2日のニューヨーク商業取引所で 原油先物相場が前日比3.7%安となったほか、金や銅先物も下げ、収益 への悪影響を警戒する売りにつながった。

個別では、スーパーや百貨店事業の売り上げが振るわず、3-5月 期の連結純利益が前年同期比28%減となったセブン&アイ・ホールデ ィングスが急落。三越伊勢丹ホールディングス、イオンなど他の小売株 にも売りが広がった。UBS証券が投資判断を「中立」に引き下げたレ ンゴーが下げ、東証パルプ・紙指数は33業種指数の値下がり率1位。

また、09年3-5月の連結営業利益が前年同期比5.7%減となった イオンディライトが売られ、水産物の値下がりが響き4-6月の連結経 常利益が同27%減になったもようと3日付の日本経済新聞朝刊で報じ られた極洋も安い。日興シティグループ証券が投資判断を「3(売 り)」に引き下げたエーザイ、ゴールドマン・サックス証券が判断を下 げたクレディセゾンとイオンクレジットサービスも下げた。

半面、大和総研が投資判断を引き上げたブリヂストンや住友ゴムな どゴム製品株が上昇。朝方安かったトヨタ自動車やホンダ、ファナック など輸出関連株の一角は反転。リチウムイオン電池を加工するレーザー 溶接機の需要回復を受け、10年6月期の連結営業損益が黒字に浮上す る見通しと、3日付の日経新聞朝刊で伝えられたミヤチテクノスは値幅 制限の上限(ストップ高)で比例配分された。

公募増資で約1000億円を調達すると発表したオリックスは、安く 始まった後に値を切り上げて大幅高。フジ・メディア・ホールディング スによる株式公開買い付け(TOB)が成立したセシールも上げが目立 った。国内の投資会社をスポンサーとする資本増強で基本合意したCS Kホールディングスも高い。

東証1部の出来高は概算で18億7071万株、売買代金は1兆3545 億円で、出来高は3月10日(17億1981万株)、代金は5月26日(1 兆2427億円)以来の低水準となった。値下がり銘柄数は1055、値上が りは535。業種別33指数は25業種が下落、8業種が上昇。

債券上昇、10年利回りは3カ月ぶり低水準

債券相場は上昇(利回りは低下)。米国では6月の雇用統計悪化を 受けて景気後退が長期化するとの懸念が強まり、株安・債券高となった 地合いを継続。日経平均が続落し、債券先物は6営業日連続で上昇。新 発10年債利回りは一時1.32%と約3カ月ぶり低水準をつけた。

東京先物市場の中心限月9月物は、前日比29銭高の138円49銭で 始まった後、若干上げ幅を縮めて138円35銭まで伸び悩んだ。しかし その後は徐々に買いが膨らみ、35銭高の138円55銭まで上昇、中心限 月で3月27日以来の高値をつけた。結局24銭高の138円44銭で引け た。日中売買高は1兆8590億円。

現物債市場で新発10年物の302回債利回りは、前日終値1.355%に 比べて1ベーシスポイント(bp)低い1.345%で取引開始。その後は 徐々に水準を切り下げ、一時3.5bp低い1.32%と3月30日以来、約3 カ月ぶり低水準をつけた。

中期債相場も上昇。新発2年債利回りは一時0.25%と、2006年1 月以来の低水準を記録したほか、新発5年債利回りは一時3bp低い

0.66%と1月23日以来の低い水準をつけた。

ドル・円小動き、米休暇前に動意薄

東京外国為替市場ではドル・円相場が小動きとなった。米国の雇用 情勢が予想以上に悪化したことから、景気底入れ期待が修正され、高金 利通貨などに向かっていた国内投資家の資金が円に回帰する動きがみら れた。

さらに、この日は米国が独立記念日の振替休日となるため、海外市 場にかけて流動性が低下するとの観測から、積極的な取引が手控えられ た面もあるようだ。

主要通貨に対して円が全面高の展開となった海外市場の流れを引き 継ぎ、ユーロ・円相場は朝方の取引で一時1ユーロ=133円59銭と、 4営業日ぶりの円高値を付けている。その後は円が伸び悩む展開となり 午後の取引では、134円台後半まで押し戻された。

一方、ドル・円相場は一時1ドル=95円71銭と、海外市場の円高 値に並んだあと、午後は96円台前半まで円が水準を切り下げる場面が あった。午後4時22分現在、95円94銭前後で推移している。

来週は9日から2日間の日程で、主要国首脳会議(G8サミット) がイタリアで開かれる。

中国外務省高官の何亜非氏は2日に北京で記者団に対し、「主要な 準備通貨として米ドルの為替レートが安定することを望む」と述べ、 「今回の国際的な金融危機は国際通貨システムの弱点と盲点を完全に露 呈した」と指摘。ドルの安定と国際通貨システムの多様化をあらためて 呼びかけており、G8での議論が注目される。

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