債券相場は上昇、景気懸念受けた米債高・株安で買い-10年は1.32%

債券相場は上昇(利回りは低下)。 前日の米国市場で、6月の雇用統計悪化を受けて景気後退が長期化する との懸念が強まり、株安・債券高となった地合いを継続。日経平均株価 が続落し、債券先物は6営業日連続で上昇した。新発10年債利回りは 一時1.32%と約3カ月ぶりの低水準をつけた。

RBS証券チーフストラテジストの市川達夫氏は、「1-2週間前 から金利低下局面に入っていると思う。昨日は増発された10年債入札 を波乱なく通過し、日銀短観(企業短期経済観測調査)、米雇用統計と 悪かったので、違和感ない金利水準。10年債は1.3%割れを目指しても おかしくない」という。

東京先物市場の中心限月9月物は、前日比29銭高の138円49銭で 始まった後、若干上げ幅を縮め、138円35銭まで伸び悩んだ。しかし その後は徐々に買いが膨らみ、35銭高の138円55銭まで上昇、中心限 月で3月27日以来の高値をつけた。結局24銭高の138円44銭で引け た。日中売買高は1兆8590億円。

カリヨン証券チーフエコノミストの加藤進氏は、「米国株が下落し たことに反応して日本株も下げ、債券には買い安心感が出ている。昨日 の10年債入札も無事に通過し、増発に対する警戒感が和らぎ、先物主 導で値を上げた」と指摘。「外債との金利差も大きくなく、円高傾向も あり、積極的に海外投資に行く感じでもない」と語った。

日経平均株価は続落。一時は200円近く下げる場面もあったが、結 局は前日比60円8銭安の9816円7銭で引けた。

新発10年債利回りは1.32%

現物債市場で新発10年物の302回債利回りは、前日終値(1.355% 程度)に比べて1ベーシスポイント(bp)低い1.345%で取引開始。そ の後は徐々に水準を切り下げ、一時3.5bp低い1.32%と3月30日以来、 約3カ月ぶり低水準をつけた。

岡三アセットマネジメント債券運用部長の山田聡氏は、「ここ最近 の統計から日本の景気にも力強さが感じられず、投資家が4-6月に積 み残した資金を債券に振り向けている」と説明した。

もっとも、山田氏は、金利低下のピッチが速すぎるとみており、 「10年債は7月中に1.3%を割り込む場面があるとみているが、来週に かけていったんは調整が入るのではないか」と語った。

中期債も上昇。新発2年債利回りは一時0.25%と、2006年1月以 来の低水準を記録したほか、新発5年債利回りは一時3bp低い0.66% と1月23日以来の低い水準をつけた。

シュローダー証券投信投資顧問運用部債券チームヘッドの塚谷厳治 氏は、「ショート・ポジション(売り建て)を積み上げていたヘッジフ ァンドによる巻き戻しが続いているほか、5年債には銀行勢の買いも入 っているようだ」と分析した。

2日の米国債相場は上昇。6月の米雇用統計で減少幅が予想を上回 ったことから、景気後退の長期化観測につながった。2年債利回りは、 6月5日以降で初めて1%を割り込んだ。一方、米株相場は大幅反落。 ダウ工業株30種平均は4月20日以来の大幅安となった。

米労働省が発表した6月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数 は前月比46万7000人減少し、市場予想(36万7000人減)を大きく上 回る減少幅となった。

--取材協力:赤間信行 Editor:Hidenori Yamanaka,Saburo Funabiki

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