今日の国内市況:株式は小幅続落、債券先物が堅調-ドル・円は小動き

東京株式相場は小幅続落。米国景気 の現状を探るうえで重要な米雇用統計の発表を日本時間今夜に控えるな か、相場全体の過熱感も加わり、総じて買いが手控えられた。持ち高調 整の売りに押される格好で、日経平均株価は1万円を前に足踏み。

原油安を受けて、新日本石油や石油資源開発など資源株の一角が売 られ、前日買われた銀行や不動産株も下げた。半面、需要回復期待を背 景にゴム製品、ガラス・土石製品、鉄鋼、化学などの素材関連株が上昇 し、株価指数を下支えした。

日経平均株価の終値は前日比63円78銭(0.6%)安の9876円15銭、 TOPIXは同4.28ポイント(0.5%)安の924.02。東証1部の売買高 は20億7126万株と、前日から1割減少した。

個別材料が出たところでは、10年10月の合併を正式発表した新生 銀行とあおぞら銀行がともに5%超下げた。三菱UFJ証券が収益予想 を大幅に減額したカシオ計算機が安い。低価格店を本格展開すると日経 新聞で伝えられたイオンも下げた。東証1部の値下がり率上位は東日カ ーライルグループ、旭テック、テイクアンドギヴ・ニーズなどが入る。

一方、6月の米新車販売台数が予想ほど悪化しなかったことから、 自動車向け製品の回復期待からブリヂストンなどゴム製品株、JFEホ ールディングスなど鉄鋼株が買われ、化学、非鉄金属など素材関連業種 も軒並み高い。ブリヂストには、メリルリンチ日本証券が新規に投資判 断「買い」とする材料もあった。

液晶パネルの大口需要家向け価格が一段高になったと2日付の日本 経済新聞朝刊が報じ、旭硝子などガラス株も上昇。ハイブリッド車向け リチウムイオン電池の生産能力を増強すると、2日付の日経新聞で報じ られた日立製作所が高い。電池関連銘柄の一部にも買いが広がり、新神 戸電機がストップ高(制限値幅いっぱいの上昇)となり、ジーエス・ユ アサ コーポレーションや古河電池も高い。

東証1部の売買代金は1兆4485億円。値下がり銘柄数は927、値上 がりは647。業種別33指数は24業種が下落、9業種が上昇。

債券先物が堅調、10年債入札は無難

債券市場では先物相場が小幅高(利回りは低下)。増発後で最初の 10年債入札が無難な結果となったことで買い安心感が広がったほか、 短中期債が引き続き堅調となり、相場を支えた。半面、超長期や長期債 は軟調となり、利回り曲線は傾斜(スティープ)化した。

東京先物市場の中心限月9月物は、前日比4銭安の138円14銭で 始まった。その後は入札を控えて弱含みに推移し、一時は15銭安の 138円3銭まで下げた。午後の取引終盤には買いが優勢になって138円 24銭まで上昇した。結局は2銭高の138円20銭で終了した。日中売買 高は2兆2715億円。

現物債市場で、10年物の301回債利回りは前日比変わらずの

1.34%で取引を開始した。その後、徐々に水準を切り上げ、1.5ベーシ スポイント(bp)高い1.355%まで上昇した。その後は1bp高い1.35% で推移した。

財務省がこの日実施した表面利率(クーポン)1.4%の10年利付国 債(302回債、7月発行)の入札結果は、最低落札価格が100円37銭、 平均落札価格は100円40銭となった。

最低価格は事前の市場予想(100円36銭)を1銭上回り、最低と平 均価格の格差(テール)は前回債の6銭から3銭に縮小した。一方、応 札倍率は2.26倍となり、前回債の3.37倍から低下した。

今晩に米雇用統計や欧州中央銀行(ECB)理事会などのイベント を控えて慎重姿勢との指摘もあった。ブルームバーグ・ニュース調査に よると、今晩発表される6月の米雇用統計で非農業部門雇用者数は前月 比36万5000人減少が予想されている。5月は34万5000人減少だった。 またECBは政策金利を過去最低の1%で据え置く見通し。

中期債相場は堅調。運用難の投資家が価格変動リスクの小さい短い ゾーンに買いを入れているもようだ。新発2年債利回りは一時1.5bp低 い0.275%まで低下し、2006年1月以来の低い水準をつけた。新発5年 債利回りは1bp低い0.69%に低下、6月30日以来の0.7%割れで推移 している。

ドル・円小動き、米雇用統計に注目

東京外国為替市場ではドル・円相場が小動き。世界景気の底入れ観 測を背景に、投資家のリスク許容度改善に伴う外貨投資の増加が期待さ れ、低金利の円に売り圧力がかかったものの、米雇用統計の発表を控え て警戒感から円の下値は限られた。

1ドル=96円台後半で東京時間早朝の取引を迎えたドル・円相場 は一時96円38銭まで円が反発したあと、96円台半ばを挟んだ小幅な 値動きが継続。96円72銭まで円が水準を切り下げる場面もみられたが、 下値は限定され、午前の値幅は34銭にとどまった。午後の取引では午 前に形成されたレンジ内でこう着した相場展開が続いた。

米国では6月の雇用統計が発表される。ブルームバーグ・ニュース がまとめた市場予想では、非農業部門の雇用者数が前月比で36万5000 人の減少と、5月の34万5000人減から減少幅の拡大が見込まれている。 政府発表の統計で雇用情勢の悪化が示された場合は、景気底入れ期待が 冷やされる可能性が警戒されていた。

半面、米供給管理協会(ISM)が1日に発表した6月の製造業景 況指数は製造業活動の拡大と縮小の境目を示す50は下回ったものの、 縮小ペースは過去10カ月で最も緩やかとなった。

また、ユーロ圏と中国でも製造業部門回復の兆候を示す指標が発表 され、世界的な景気の底入れ期待を背景に米欧市場で株価が上昇。投資 家のリスク許容度回復が連想されやすく、海外時間には資源国・高金利 通貨に対してドルと円の売りが進んだ。

前日の海外市場では主要通貨に対して円がほぼ全面安の展開となり、 ユーロ・円相場は一時1ユーロ=136円89銭と、6月15日以来の水準 まで円安が進行。この日の東京市場では136円台で取引された。

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