クレディS:日本の富裕層ビジネス強化、5年後に数百人体制

スイスの銀行最大手クレディ・スイ ス・グループは5月から開始した日本のプライベート・バンキング部門 について、人員を現在の40人から約5年後に数百人規模へ拡大する方針 を明らかにした。金融資産10億円以上の富裕層をターゲットに顧客を開 拓し他の外資や大手邦銀系のビジネスに対抗していく考えだ。

クレディ・スイス銀行東京支店の谷淳也プライベート・バンキング 本部長(50)はブルームバーグ・ニュースとのインタビューで、「日本市 場は世界第2位の経済大国で無視するには大きすぎる」とし、5年以上 先には「スタッフを何百人の単位にしたい」と述べた。得意とする投資 銀行、資産運用業務のノウハウを活かし顧客を獲得していく。

谷本部長は現在東京支店のみの営業拠点についても「関西、中部、 九州に開設する可能性がある」と述べ、拡充に前向きな姿勢を示した。 事業開始から約1カ月経った業績は「営業目標は達成しており、まずま ず」で、10億円以上の資産を持つ「ビリオネア」数人がすでに口座を開 いたことも明らかにした。

潜在顧客は「数万世帯」

日本での先行組は、金融資産1億円以上(三菱UFJメリルリンチ PB証券)などを富裕層として事業展開してきたが、クレディSは新規 参入で10億円以上というより狭い顧客層をターゲットにしている。谷本 部長は「選別された顧客に高いサービスを提供するというブランドを築 きたい。営業担当が顧客を抱えすぎて十分なサービスができなければ本 末転倒になる」と話す。

同社は潜在顧客を数万世帯とはじいており、起業家や医師、専門職 などの新興富裕層から開拓を始める。谷本部長は、日本の富裕層向けビ ジネスについて「他の金融機関の口座なども含めて資産を総合的に理解 する視点に欠ける面があった」と指摘。「この分野では、日本はまだ発 展途上の国」とし、海外での蓄積を生かした業容拡大に自信を示した。

クレディSの富裕層向けビジネスは世界的には大手だが、日本では 5月に参入したばかり。すでに外資では1999年にHSBCが、02年に ソシエテジェネラルグループがそれぞれ業務を開始。国内メガバンクで も三菱UFJフィナンシャル・グループが06年に米メリルリンチと組ん で事業を展開するなど競争が激しい。

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