米ファニーとフレディ、リスクの高い住宅ローンにも借り換え適用へ

オバマ政権が住宅差し押さえ 回避に向けて打ち出した住宅支援策の利用を促進するため、住宅金 融のファニーメイ(連邦住宅抵当金庫)とフレディマック(連邦住 宅貸付抵当公社)は資産価値に対するローン比率が最大125%ま での住宅ローンにも借り換えを認めることにした。

ドノバン米住宅都市開発長官が1日発表した。現状では住宅 支援策を通じてファニーメイとフレディマックが保有あるいは保証 する住宅ローンの借り換えを実施できるのは、住宅資産の時価に対 するローンの比率が最大105%までとなっている。

長期的な住宅市況悪化のあおりで、数百万人がローン資産価値 比率105%を超える状況を余儀なくされており、利用条件が満た ないためオバマ政権が実施する支援策の適用が制限されている。米 連邦住宅金融局(FHFA)のロックハート局長が6月18日の不 動産関連会議で明らかにした利用状況によると、ローンが住宅資産 価値を上回るとみられる最大500万世帯の支援を目指す政府支援 策の下で、両社が実施したローン借り換えは8万件にとどまってい る。

ガイトナー財務長官は住宅都市開発省の発表文で、今回の変更 は「絶えず変化する住宅市場に対応する」ことを狙ったものだとし、 「借り換えの適用条件を緩和することで、より多くの住宅所有者に、 より迅速な支援を提供できるようにするものだ」と強調した。

影響薄

FBRキャピタル・マーケッツ(バージニア州アーリント ン)のアナリスト、ポール・ミラー氏は「条件を緩和してもそれを 満たすローン利用者はなお多くないので、今回の措置は影響薄だろ う」と指摘。さらに「オバマ政権の住宅支援策の問題点は、利用条 件の緩和が主眼で元本の減額には踏み込んでいないことだ。いずれ 元本減額を取り上げざるを得なくなるだろう」と予想している。

シアトルの不動産データサービス会社、ジロウ・ドット・コム の5月6日付調査によると、住宅ローンを抱える米国の住宅・マン ション・共同住宅9300万戸のうち、3月31日時点の資産価値が ローン残高を下回っている住宅は約2040万戸となっている。

独立系住宅ローンブローカーのピーター・シリロ氏(ロング アイランド在勤)はインタビューで、両社がすでにローンを提供し ている利用者でも、リスクを基にした両社の審査で借り換え資格を 認定されることは「非常に難しい」と指摘。「これらすべての住宅 支援策は借り換えにほとんど、あるいは全く影響を与えない」とし、 「信用力が高く、ローン資産価値比率が低くても、収入が減ったロ ーン利用者に対しては、低利ローンへの借り換えの機会が与えられ ない」と説明した。

ファニーメイとフレディマックは、米国の一戸建て住宅ローン の約半分余りを保有または保証している。

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