日経平均高値引けで5連騰、米景気底入れ期待し輸出や資源中心に上げ

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東京株式相場は、この日の高値で 終えた日経平均株価が5営業日続伸。5月27日から6月3日まで、6 日連続で上昇して以来の連騰記録となった。米国で発表された経済指標 が予想を上回ったことが好感され、輸出関連株中心に高い。

海外商品市場で原油や金、銅の先物相場が全面高となったことを受 け、大手商社や非鉄金属など資源関連株も上昇。米商業金融CITグル ープの破たん回避観測を背景に、銀行や証券など金融株も高い。

日経平均株価の終値は前週末比256円70銭(2.7%)高の9652円 2銭、終値で今月6日(9680円)以来の高値水準を回復した。TOP IXも高値引けし、同23.26ポイント(2.7%)高の901.55。

東海東京投資顧問の宮島孝典運用第1部長は、予想を上回るペース で企業決算や経済指標が回復している米国に追随し、日本もミクロとマ クロ両面の改善が見込めると指摘。これを織り込む形で、「日経平均は 8月にかけて再度1万円回復に向かう」との見方を示した。

日産センチュリー証券ディーリング部の菊池由文部長は、様子見ム ードが強く薄商いのため、基本的にこう着相場になりやすいが、「株価 指数先物への仕掛け的な売り買いをきっかけに、相場が上下に振れる場 面も増える」と話した。この日は午前10時半すぎに先物へ大口の売り 注文が出て、裁定解消売りなどで急速に伸び悩んだが、午後には逆に先 物買いをきっかけに値を切り上げる展開が続いた。

衆議院は21日午後、解散された。麻生太郎首相(自民党総裁)は 臨時閣議で総選挙について、8月18日公示、30日投開票とする日程を 決定した。選挙後の政権運営などが不透明なため、多くの投資家は様子 見姿勢だ。

米住宅着工と景気先行指数が予想上回る

日本市場の連休中、米国では市場予想を上回る経済指標の発表が相 次いだ。17日に発表された6月の住宅着工件数は前月比3.6%増の58 万2000戸と、市場予測平均の53万戸を大きく上回った。一方、20日 発表の6月の米景気先行指標総合指数は前月比0.7%上昇と、3カ月連 続のプラスで、市場予想平均の0.5%上昇を上回った。

「先週から米国発の好材料が続き、金融市場を取り巻く環境は快方 に向かっている」と、日産センチュリーの菊池氏は指摘。日本の輸出関 連株に収益環境の改善を見越した買いが入り、トヨタ自動車やホンダ、 ファナック、キヤノンなど時価総額上位銘柄中心に上げた。

景気底入れによる需給引き締まり観測を背景に、海外商品市場では 17、20日と原油や金、銅の先物相場が全面高となり、収益への好影響 期待から三菱商事や国際石油開発帝石、住友金属鉱山など資源関連株も 高くなった。

このほか米国ではCITグループが20日、債券保有者と30億ドル のつなぎ融資を受けることで合意したと発表。米国発の金融システム不 安再燃への警戒が後退し、三菱UFJフィナンシャル・グループなど銀 行株、野村ホールディングスなど証券株が買われた。

農産工や三菱ケミに買い、子ども関連高い

個別では、株式公開買い付け(TOB)で三菱商事が完全子会社化 することが決まった日本農産工業が値幅制限の上限で比例配分された。 協同飼料、日本配合飼料など飼料株が総じて高い。LED(発光ダイオ ード)照明に参入すると、19日付の日本経済新聞朝刊で報じられた三 菱ケミカルホールディングス、10年5月期の連結営業利益予想を前期 比24%増の35億円と設定したパソナグループも上昇。

子ども関連株が買われ、ピジョン、西松屋チェーン、タカラトミー がそろって年初来高値を更新。総選挙で有利な情勢にある民主党が、子 ども手当ての実施などを政権公約に掲げていることから、特需恩恵を期 待した買いを集めた。マッコーリー証券が投資判断を「アウトパフォー ム」に引き上げた住友重機械工業、KBC証券が投資判断を「中立」に 引き上げた日立建機はともに急反発。

空運株が下落、千趣会も下げる

東証1部銘柄の87%が上昇する中で、原油高による燃料コスト増 が懸念される全日本空輸など空運株が下落。09年12月期の業績予想を 下方修正した千趣会とオプテックスも売られた。JT、NTTドコモ、 久光製薬など景気動向の影響を受けにくいディフェンシブ銘柄の一角も 安い。日経平均のマイナス寄与度1位はファーストリテイリング。

東証1部の出来高は概算で20億5675万株、売買代金は1兆2965 億円。値上がり銘柄数は1479、値下がりは160。業種別33指数は32業 種が上昇、空運の1業種のみ下落。

新興3指数は5日続伸、クックパドの初値は2倍

国内新興株式市場では、主要3指数がそろって5日続伸。ジャスダ ック指数が前週末比0.51ポイント(1.1%)高の48.62、東証マザーズ 指数は同9.73ポイント(2.3%)高の442.96、大証ヘラクレス指数は同

10.50ポイント(1.8%)高の608.97で終えた。

東証マザーズに17日上場し、買い気配のまま終了したクックパッ ドがこの日、公開価格9500円の2倍に当たる1万9100円で初値を形成 した。終値は2万150円。10年1月期の業績予想を増額修正したJP Nホールディングス、4-6月期の連結純利益が前年同期比15%増と なったゲンダイエージェンシーも買われた。半面、ビズネット、テクノ マセマティカルが売られ、フィスコ、デジタルアーツも安い。

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