外需・民需主導で10年度GDPは0.6%増見込む-試算(Update1)

政府の経済財政諮問会議(議長: 麻生太郎首相)の民間議員は、来年度予算の前提となる2010年度の日 本の実質GDP(国内総生産)をプラス0.6%程度とする試算を提出し た。輸出と民需が主導する成長の姿を想定し、3年ぶりのプラス成長 への転換を見込んでいる。一方、名目成長率はマイナス0.3%の見通 し。

内需の成長への寄与度はプラス0.1%程度で、このうち、民需は プラス0.7%程度、公需はマイナス0.6%程度を見込んでいる。一方、 外需はプラス0.5%程度を想定している。消費者物価(総合)は需給 ギャップの供給超過が続き、物価の押し下げ要因になるため、2年連 続でマイナスを見込んでいる。

09年度については、実質成長率をマイナス3.3%と4月時点の内 閣府試算から据え置く一方、名目成長率をマイナス3.1%とし、4月 時点のマイナス3.0%から小幅下方修正した。

与謝野馨経済財政担当相は臨時閣議後の会見で、10年度の見通し に関連し、「日本経済は国内の要因だけでなく、対外的な要因に多く依 存している部分がある」と述べ、「楽観に陥らないで、厳しい態度で経 済財政運営を行っていく必要がある」と強調。中でも雇用は「政治と しては最大の社会的な配慮をする事項だと思っている」と語った。

今回の試算は、民間調査機関の予測と比べてやや低い。内閣府の 外郭団体、社団法人・経済企画協会が6月8日に発表した民間エコノ ミスト40人を対象としたESPフォーキャスト調査(回答期間5月 25日-6月1日:回答数37人)によると、10年度の成長率予測の平 均は実質1.13%、名目0.48%成長を見込んでいる。

 【2010年度経済動向試算(4月末は内閣府試算)】
  <単位:%程度、対前年度比増減率(失業率は除く)>
                         09年度    09年度  10年度
                      (4月末試算)(今回試算)(今回試算)
実質国内総生産          -3.3     -3.3    0.6
   民間最終消費支出      0.3     -0.1    0.3
  民間住宅              -0.5     -5.1    2.1
  民間企業設備          -14.1    -13.9    1.9
       政府支出          6.4       5.8     -
    政府最終消費支出     3.7      3.2     -
    公的固定資本形成     18.6      19.1     -
外需寄与度        -2.8     -2.2    0.5
内需寄与度          -0.5     -1.1    0.1
    民需寄与度      -2.0     -2.4    0.7
    公需寄与度       1.5      1.3    -0.6
名目国内総生産          -3.0     -3.1    -0.3
完全失業率               5.2      5.4     5.4
鉱工業生産              -23.4     -13.0     -
国内企業物価         -5.5      -5.3    -0.9
消費者物価 (総合)     -1.3     -1.3    -0.7
GDPデフレーター        0.3     0.2    -0.9

10年度試算の前提
世界GDP(除く日本)  2.1%
円相場(ドル・円)        96.1
原油価格(ドル/バレル) 62.4
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