リーマン破たんの記憶薄れる米社債市場-リターンが株・米国債上回る

米金融市場では社債ほど、回 復が顕著な市場はない。昨年9月15日の米証券リーマン・ブラザ ーズ・ホールディングスの破たんは遠い日の出来事になりつつある。

メリルリンチの指数によれば、投資適格級の米社債は今年1 -6月期のリターン(投資収益率)がプラス9.2%と、米国債を

13.7ポイント上回り、過去最大の格差となった。社債投資は米S &P500種株価指数のパフォーマンスもしのいだ。社債が米国債 と株式双方を上回る成績となったのは2002年以来初めて。

こうした状況は、米政府と米連邦準備制度理事会(FRB) が信用凍結緩和に向けて約束した12兆8000億ドル規模の対策に よって、米経済が大恐慌以来最悪のリセッション(景気後退)から 脱却しつつある様子を示唆するものかもしれない。ドイツ銀行は6 月30日、来年の世界経済の成長率を2.5%と予想し、これまでの 2%予測を上方修正した。

フェデレーテッド・インベスターズの債券市場ストラテジス ト、ジョゼフ・バレストリノ氏は「半年前の市場の評価を正当化す る唯一の説明は、第2の大恐慌がやってくる過程にあるというもの だった」と指摘する。

投資適格級社債の米国債に対する利回り上乗せ幅(スプレッ ド)は6月30日、3.31ポイントまで縮小し、昨年9月10日以 来の低水準となった。同スプレッドは昨年12月5日、過去最大の

6.56ポイントまで広がり、2008年の社債リターンはマイナス

6.8%となった。これは過去最悪の成績で、リーマンショックで信 用市場が凍結し、投資資金が米国債に一斉に避難した結果だった。

米社債相場の今年に入ってからの反発は、リーマン破たんが ドミノ現象となって金融システム全体が崩れるとの懸念が「行き過 ぎだった」ことを示すと、CFグローバル・トレーディングのチー フ債券ストラテジスト、アーサー・テティエフスキ氏(ニューヨー ク在勤)は語っている。

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