首相:閣僚人事を断行、経財相に林芳正氏-党は見送り(Update1)

麻生太郎首相(自民党総裁)は 1日、与謝野馨財務・金融・経済財政担当相、佐藤勉総務相・国家公 安委員長の兼務を解消するための閣僚補充人事を断行し、経済財政 担当相に林芳正前防衛相(参院議員)、国家公安委員長に林幹雄幹 事長代理(前国家公安委員長)を充てることを決めた。

閣僚人事は河村建夫官房長官が午後の記者会見で明らかにし た。この時期に人事を行うのは、衆院総選挙を控え、人事の刷新で政 権浮揚を図る狙いもあったとみられるが、党内の慎重論を受けて幹事 長を含む党の役員交代については見送ることになり、思惑が外れた 形となる。

河村氏は党役員人事については「うかがっていない」と述べ、見送 りになったことを事実上認めた。

新たに閣僚に就任する2人はいずれも、昨年8月の福田康夫改造 内閣で芳正氏が防衛相、幹雄氏が国家公安委員長として初入閣しな がら、福田前首相の退陣により、2カ月足らずで退任している。幹雄 氏は防災相、沖縄・北方担当相も兼務する。

経済財政担当相に就任する林芳正氏は48歳。自民党古賀派の 参院議員だが、与謝野氏がかつて主宰した自民党財政改革研究会 の中核メンバーの1人で、昨年9月の総裁選でも与謝野氏の推薦人 に名を連ねている。父親は自民党総裁選にも立候補したことがある林 義郎元蔵相。参院山口選挙区選出で当選3回。

閣僚補充人事が発表されたことで政局の焦点は麻生首相が解散 総選挙にいつ踏み切るかに絞られる。政治評論家の森田実氏は、首 相が党内の抵抗を抑えて解散を断行できるかどうかについて「自民党 内では麻生首相では選挙に負けるという人達と、麻生氏で戦う方がま だいいという人たちとの対立が激化し、内紛が起きている。勢力関係 は五分五分なので、状況は五分五分」と分析している。

中川秀直元幹事長ら「麻生降ろし」の動き

一方、自民党内では、支持率の低迷する麻生首相の下では総選 挙は戦えないとして首相交代を求める動きが活発化しており、静岡県 知事選(5日投開票)や東京都議選(3日告示、12日投開票)の結果 次第ではこうした「麻生降ろし」が一気に広がる可能性がある。

首相と距離を置く中川秀直元幹事長は6月28日付の自身のブロ グで、「自爆解散、万歳突撃・全党玉砕解散をしてはいけない」と麻生 首相の下での解散に反対する姿勢を明言。首相に「名誉ある決断」を 期待しているとして退陣を促した。

また、総裁選の前倒しを求めてきた山本拓衆院議員らは30日、 東京都議会議員選挙(3日告示、12日投開票)前に「断じて衆院を解 散すべきではありません」として、直後の13日に両院議員総会を開く よう求める署名活動を開始している。

-- Editor: Hitoshi Sugimoto, Norihiko Kosaka 参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: 東京 広川高史 Takashi Hirokawa +81-3-3201-8641 thirokawa@bloomberg.net 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 yokubo1@bloomberg.net 東京 Bill Austin +81-3-3201-8952 billaustin@bloomberg.net

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