ベトナムやセルビア株上昇、新興市場株全体の売り時示唆-運用担当者

【記者:Shiyin Chen and Michael Patterson】

7月1日(ブルームバーグ):ベトナム、セルビア、スリラン カの主要株価指数の上昇率が4月以降、いずれも32%を上回り、 他の諸国を上回る好調な動きを見せているが、これは新興市場株全 体の売り時を意味している-。金融大手の資産運用担当者の一部は こうした見方を示している。

新興市場の小国がやはり株価の上昇を主導したのは2007年 10-12月(第4四半期)。強気の投資家らは新興市場国が米国の リセッション(景気後退)の束縛をうまく切り抜けると予想したが、 その判断は誤りだった。

ベトナム、セルビア、スリランカなど後発開発途上国(LD C)の株価に連動するMSCIフロンティア・マーケッツ指数は 07年第4四半期に8.6%上昇し、新年入り後2週間は史上最高値 で取引された。また、これに後れを取ったものの、MSCI新興市 場指数の上昇率も同四半期に3.4%となった。しかし、08年は米 国の景気後退で輸出需要が弱まり、企業債務コストが上昇するなか で、いずれの指数も50%を上回る急落を演じた。

HSBCプライベートバンクのアジア担当チーフ投資ストラテ ジストで、08年末時点で4330億ドルの資産運用に携わるアルジ ュナ・マヘンドラン氏(シンガポール在勤)は、上昇局面の「最後 の時期にフロンティア市場が他の市場を上回る好調さを見せること はよくある。急激な高値修正が起こる可能性がある」と指摘する。

MSCIフロンティア・マーケッツ指数は4月末以降20%上 昇し、5月は月間最大の上昇率を記録した。これに対し、ブラジル、 ロシア、インド、中国(BRICs)を含むMSCI新興市場指数 は4月以降15%上げている。マヘンドラン氏は、リスクの最も高 いフロンティア市場の株式需要が復活していることについて、国際 通貨基金(IMF)の融資や景気刺激策が投資利益の回復を促すと 投資家がみなしていることが理由だと説明している。

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