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鉱山業界:「残された駒」争奪戦激化か-エクストラータ合併提案で

スイスの資源大手、エクストラー タが英アングロ・アメリカンに240億ポンド(約3兆7800億円)規模 の合併案を提示したことを受け、ブラジルや中国などの企業によるM &A(企業の合併・買収)の動きが加速する可能性がある。M&Aを 通じて業界で優位に立とうと、鉱山各社はしのぎを削っている。

エクストラータが提示した合併案は、業界最大手、オーストラリ アのBHPビリトンが昨年11月に断念した英豪系リオ・ティントに対 する敵対的買収案以来の大規模なものだ。鉄鉱石生産最大手、ブラジ ルのヴァーレや中国国営チャイナルコも買収を検討している可能性が あると、アナリストや投資家らはみている。

エクストラータとアングロは、買収する側にとって、一回の買収 によってBHPやリオ、ヴァーレとの競合が可能になる最後の多角的 鉱山企業だ。鉱山業界の幹部や投資家らはさらなる業界再編を目指し ており、規模の経済を実現でき商品相場への影響力が強まる大規模複 合企業を創出したいと考えている。

INGグループ(ロンドン)のアナリスト、ニック・ハッチ氏は 「残されたチェスの駒は比較的わずかだ」との見方を示す。

エクストラータは24日、「対等合併」により3年目までに年間10 億ドル(約950億円)を超える経費削減が可能になるとの見通しを示 した。同社のミック・デービス最高経営責任者(CEO)は南米、南 アフリカ共和国、豪州で隣接する鉱山の業務を統合することにより経 費を削減する計画だ。エクストラータは、アングロが合併提案を拒否 した後に計画の詳細を発表した。

鉄鉱石の合弁事業

BHPは今月、ウエスタンオーストラリア州で鉄鉱石の合弁事業 を立ち上げるためリオに58億ドルを支払うことで合意した。これによ り100億ドルを超える経費削減につながる可能性がある。

ブルームバーグが集計したデータによると、鉱山業界のM&Aの 総額は2007年にピークの5968億ドルに達した。その後、商品相場の 下落と信用危機でM&A向け融資が抑制され、大幅に落ち込んだ。今 年1-6月(上期)のM&Aの総額は1225億ドル。世界経済が回復す るとの見方から金属相場はこの間に反発。ロンドンの銅相場は年初来 で64%、ニッケルは35%、亜鉛は31%、それぞれ上昇している。

サンラム・インベストメント・マネジメント(ケープタウン)で 2500億ランド(約3兆円)の運用を手掛けるファンドマネジャー、バ ーエンド・リッター氏は「取引は増えている。相場サイクルがこの段 階にある場合に典型的な動きだ」と指摘。「鉱山各社はコスト削減のプ レッシャーにさらされている」との見方を示した。

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