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ドル:対ユーロで下期17.1%上昇予想-上期的中のドイツ銀

年初来のドルの対ユーロ相場を元 も的確に予想した金融機関の1つであるドイツ銀行は、米国が欧州よ りも早いペースでリセッション(景気後退)から回復するなか、ドル はユーロに対し今年7-12月(下期)に約17%上昇すると見込んで いる。

ドイツ銀のほか、CIBCワールド・マーケッツとバンク・オブ・ アメリカ(BOA)、ウェルズ・ファーゴも、3-5月期のドル相場が 3カ月ベースで2002年以来最大の下落率となった後、年末までに 4%を上回る伸びを示すと予想している。4社の年初時の4-6月(第 2四半期)予想はいずれも、26日の終値1ユーロ=1.4056ドルとほ ぼ一致していた。

ドイツ銀行のロンドン在勤ストラテジスト、ヘンリック・グルベ リ氏は「私はドルに当然強気だ」と言明。「過去数週間のデータを見れ ば、米国」の景気回復がユーロ圏よりも「1、2四半期先行している」 ことを示していると説明した。

昨年末にドルの対ユーロ相場が1ユーロ=1.3971ドルを付けた 後、ドイツ銀は年初に、ドルは6月30日までに1.40ドルまで下落 すると予想した。現在、ドイツ銀はドルが年末までに17.1%上げ、

1.20ドルに達すると予想している。これは、ユーロおよびそれに先 立つバスケット通貨(欧州通貨単位)に対するドルの2四半期の上昇 率としては、1981年以降で最大となる。

米経済が混乱を脱しつつある兆候

ドルの対ユーロ相場は年初来ではほぼ横ばいだが、4-6月(第 2四半期)は5.7%下げている。ブルームバーグ・ニュースが調査し ている主要16通貨で下落率が最大の円に対しては、ドルは昨年末以 来5%上げた。

ドルの強気予想は、米経済が戦後最悪の混乱を脱しつつある兆候 を反映している。米商務省が24日に発表した5月の米製造業耐久財 受注額は予想外の前月比プラスとなった。ブルームバーグ・ニュース がエコノミストを対象にまとめた成長率調査では、ユーロ圏が今年マ イナス4.3%、来年がプラス0.5%と見込まれるのに対し、米国は今 年がマイナス2.7%、来年がプラス1.9%の見込み。

CIBCの通貨ストラテジスト、アダム・ファッジオ氏は、「欧州 では強い逆風となっていることから、ドル上昇予想は、米国外の地域 の状況に基づいている」と指摘。「われわれは短期的にドルに強気だ」 と述べた。CIBCはドルが向こう2四半期で4.1%上昇すると予想 している。

一方、フランクフルト・トラスト・インベストメントの資産配分 責任者、クリストフ・キント氏は「ドルに強気となるのに景気回復に 賭ける必要はない」と指摘する。「現在の悪い状況が続いたとしたら、 ドルは投資の安全な避難先となる。そして景気が上向けば、米国は最 初にリセッションを脱するだろう。こうした考えに基づけば、ドルは 良い投資対象だ。われわれは円とユーロを売り、ドルを買っている」 と説明した。

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