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米債市場は最悪期乗り越えた公算-外国勢など強い購入意欲

債券取引を手掛けるウォール街 の大手金融機関は、2009年1-6月(上期)に少なくとも30年で最 大の損失を計上した米国債市場が最悪期を乗り越えた可能性があると みている。

ブルームバーグ・ニュースの調査によると、プライマリーディー ラー(米政府証券公認ディーラー)16社は、指標となる10年物米国 債利回りが2008年末の2.21%から上昇した後、結局、先週とほぼ 変わらずの3.58%で今年を終えると見込んでいる。

JPモルガン・チェースやゴールドマン・サックス・グループを 含むプライマリーディーラーは、オバマ政権が発行している過去最大 規模の米国債を外国勢が買い上げている様子が今月示唆されたことを 受け、米国債の売りが鈍化するとみている。さらに、昨年11月以来 の高水準にある利回りが、鈍い景気回復を予測する投資家を引き付け ている。

プライマリーディーラーであるRBSセキュリティーズの債券販 売責任者リチャード・タン氏は「とてつもない需要がある」とした上 で、「その多くがリスク資産や商品からの資産再配分だ」と指摘した。

今年に関するプライマリーディーラーの予想は今のところ正確だ。 1月の調査では、景気対策が進み、「質への逃避」が後退するなかで 米国債相場は下落すると予想されていた。

相場下落

米国債相場は、昨年12月以降で4.41%下落。メリルリンチの 米国債マスター指数によると、米国債の投資収益率はこのペースでい けば、1978年の算出開始以降で3回目のマイナスに陥る見通し。同 指数は昨年、世界経済がリセッション(景気後退)に陥るなかで 14%上昇していた。

利回りが年内、同じ水準を維持するとしても、今年のリターンは 金利収入を入れてもマイナスになると見込まれる。

先週の米国債相場は上昇(利回りは低下)した。25日に実施さ れた過去最大の270億ドル(約2兆6000億円)に上る7年債入札で、 海外中央銀行を含む間接入札の落札比率が67.2%と、前回5月の入 札の2倍に達したことが背景にある。23日の2年債400億ドルの入 札でも、同比率は少なくとも過去6年で最も高かった。

BGキャンター・マーケット・データによると、10年債(表面 利率3.125%、2019年5月償還)利回りは先週、24ベーシスポイン ト(bp、1bp=0.01%)低下の3.55%。価格は1 31/32上げて 96 18/32。11日には、利回りは4%を付けていた。

プライマリーディーラーであるBNPパリバ・セキュリティー ズの米国債トレーディング責任者、ジェフリー・フェイゲンウィンタ ー氏は「中銀による売却について懸念があった」とした上で、「こう した入札に参加したことで、懸念が一部解消された」と分析した。

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