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米国債(26日):続伸、インフレ抑制を好感-10年債3.50%

米国債相場は続伸。5月の個人 消費支出(PCE)統計でインフレ抑制が示されたことから、米連邦 公開市場委員会(FOMC)は年内ゼロ金利政策を維持するとの見 方が強まった。

10年債利回りの週間ベースでの下げ幅は昨年12月以来で最大に 迫っている。商務省が発表した5月PCE統計によると、PCE価格 指数は前年同月比で0.1%上昇と、調査開始の1959年以降で最小の伸 びだった。一方、貯蓄率は6.9%に上昇。93年12月以来の最高に達 した。

モルガン・スタンレー・スミス・バーニーの債券ストラテジスト、 ケビン・フラナガン氏(ニューヨーク在勤)は、「コアインフレの圧 力はみられず、消費は抑えられている」と指摘。「データをみる限り、 景気が離陸するという完全な回復シナリオはなさそうだ。その状態に は程遠いことが示唆された」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後2時40分現在、10年債利回りは前日比5ベーシスポイント (bp、1bp=0.01ポイント)低下の3.50%。一時は今月1日以降で 最低の3.492%に下げた。10年債(表面利率3.125%、2019年5月償 還)価格は3/8上げて96 28/32。

10年債利回りは週間では28bp下落。45bp低下した昨年12月19 日までの週以来の大幅な下げとなった。

「耳ざわりのよいメッセージ」

23-24日に定例会合を開いたFOMCはフェデラル・ファンド (FF)金利誘導目標をゼロ-0.25%のレンジに維持し、資産購入プ ログラムの規模を据え置いた。

キャンター・フィッツジェラルドの金利責任者、ブライアン・エ ドモンズ氏(ニューヨーク在勤)は「FOMCは量的緩和を強化しな かった」と指摘。「これで米政府が債務をマネタイズするとの考えは 消えた。FOMCからは耳ざわりのよいメッセージが発信されたよう だ。個人的にはなお慎重姿勢を保っている」と述べた。

米商務省が発表した5月のPCEは前月比0.3%増加。4月は前 月比変わらずだった。一方、5月の個人所得は前月比1.4%増加。食 品とエネルギーを除くPCEコア価格指数は前月比で0.1%上昇。前 年同月比では1.8%上昇した。

10年債で比較した通常国債とインフレ連動債(TIPS)の利回 り格差は1.7ポイントに縮小。同格差は消費者物価指数の上昇率見通 しを反映する。2週間前は2.02ポイントに拡大していた。

6月のロイター・ミシガン大学消費者マインド指数(確定値)は

70.8と、速報値の69.0から1.8ポント上方修正された。前月は68.7 だった。

投資リターンはマイナス

メリルリンチの米国債マスター指数によると、3月31日以降の 米国債の投資リターンはマイナス3.2%。年初来では4.6%のマイナ スとなっている。オバマ政権による過去最大規模の国債発行が背景に ある。今週は合計1040億ドルの入札があった。米国債相場は1999年 以降、年間リターンでマイナスを記録したことがない。

2年債に対する10年債の上乗せ利回りは5日連続で縮小し、

2.40ポイント。5月27日には過去最大の2.76ポイントに拡大してい た。1月1日の時点では1.45ポイント。2年債と10年債の利回り格 差拡大は、インフレ見通しに比較的敏感に反応する長期債の需要が鈍 っていることを示唆する。

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