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ドル弱含み、米低金利政策の継続見通しが重し-資源国通貨買いに圧力

東京外国為替市場では、ドルが弱 含みに推移した。米国の低金利政策が継続するとの見通しが補強された うえ、株価や商品市況の上昇を受けて資源国・高金利通貨買いに圧力が かかり、ドル売り優勢の地合いが続いた。

三菱UFJ信託銀行資金為替部の酒井聡彦営業推進役は、米国の長 期金利低下を前向きに受け止めて、株価の堅調が続けば、引き続き「ド ルが売られやすい展開になる」と予想。ただ、来週は米雇用統計の発表 を控えて、持ち高調整に伴うドル買いも警戒され、ドルの下値が限られ る可能性も残るとみている。

この日の東京市場では、ドルがユーロに対して下落幅を拡大。午後 の取引では一時1ユーロ=1.4062ドルと、2営業日ぶりの安値を付け ている。

ドル・円相場も午前の取引で一時1ドル=95円63銭と、前日の ニューヨーク時間午後遅くに付けた95円95銭からドルが軟化。しか し、午後は円売りにも圧力がかかり、95円台後半を中心とした小幅な 値動きが続いた。

米低金利政策の継続観測

前日の米国市場では、連邦公開市場委員会(FOMC)が年内は事 実上のゼロ金利政策を維持するとの見方から債券相場が反発。10年債 の利回りは一時、3週間ぶりの低水準となる3.5264%まで落ち込んだ。

資産管理サービス信託銀行資金為替部の野村祥宏調査役は、米金融 当局が低金利政策を続ける姿勢を示しており、市場の利上げ期待が修正 されていると指摘する。

また、前日に米国で発表された20日終了週の新規失業保険申請件 数(季節調整済み)が増加するなど、雇用情勢の浮き沈みが続いている ことから、景気回復の足取りにはまだ不透明要因もくすぶっている。

来週は7月2日に6月の雇用統計が発表されるが、5月の統計では 雇用の減少幅が市場の予想以上に縮小。市場に景気楽観論が広がった経 緯がある。

ブルームバーグ・ニュースがまとめた市場予想では6月の非農業部 門の雇用者数は前月比で37万人の減少と、前月から雇用の減少幅拡大 が見込まれている。

リスク回避姿勢は緩和へ

一方、前日はダウ工業株30種平均が5営業日ぶりに反発して取引 を終了。株価の予想変動率の指標であるシカゴ・オプション取引所(C BOE)のボラティリティ指数(VIX指数)は昨年9月以来の水準に 急低下している。

原油相場を中心に商品市況も上昇しており、投資家の資金がリスク 資産に向きやすい可能性が示されている。

米連邦準備制度理事会(FRB)は25日、金融市場回復への兆候 が表れてきたことを背景に、緊急貸出制度の1つの期限通りの終了と他 の2つの制度の規模を削減する方針を明らかにしている。

加えて、国際通貨基金(IMF)のリプスキー筆頭副専務理事は、 最近の統計には第2次大戦後で最悪の世界的リセッション(景気後退) の深刻さが和らぎつつある兆候が見られると述べており、金融危機の最 悪期は脱したとの見方が生じやすい面がある。

この日の東京市場では、日本株が底堅く推移し、オーストラリア・ ドルを中心とした資源国・高金利通貨に対して、円安が進行。ユーロ・ 円相場は1ユーロ=134円台後半を中心に、前日のニューヨーク時間 午後遅くに付けた134円22銭から円が水準を切り下げて推移した。

--取材協力:吉川淳子 Editor:Tetsuzo Ushiroyama,

Hidenori Yamanaka

参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: 東京 三浦和美 Kazumi Miura

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