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クレディ・スイスとドイツ銀:ハンツマンと和解-合併頓挫めぐる訴訟

クレディ・スイス・グループとド イツ銀行は、米化学メーカーのハンツマンが合併を妨害されたとして両 行を相手取り起こした訴訟で和解した。和解金額は計17億3000万ド ル(約1645億円)。景気悪化のなか、買収取引撤回に要する金額の新 たな基準が示された形となった。

この日発表された合意によれば、クレディ・スイスとドイツ銀行は 現金各3億1600万ドルを支払う。またハンツマン傘下のハンツマン・ インターナショナルに、上位債発行を通じ、各5億5000万ドルを提供 する。

ハンツマンは、身売りを両行に妨げられたほか、別の買収提案への 資金提供が拒否されたとして提訴した。ハンツマンは2007年に、アク セス・インダストリーズ・ホールディングスの子会社からの1株当たり

25.25ドルの買収案を退け、アポロ・マネジメント子会社からの同28 ドルの提案を受け入れることにしたが、後にアポロはこれを撤回した。

ハンツマンのアポロとの合併計画は、アポロへの資金提供で合意し ていたクレディ・スイスとドイツ銀が、景気悪化を背景に合併後の新会 社は債務返済不能に陥るとの懸念から資金提供を撤回したことで頓挫し た。

この日の和解で提示された額は、ハンツマンが当初に求めていた実 損害額46億ドルの約3分の1にとどまった。ハンツマンはこれとは別 に、懲罰的損害補償として80億ドルを要求していた。

「和解は損害を反映せず」

ハンツマンに投資している、オックスフォード・キャピタルのマー ケットアナリスト、ジョージ・ベッセニェイ氏は「和解は、両行とアポ ロの行為によってハンツマンが受けた損害を反映していない」と指摘。 和解は「裁判におけるハンツマンの強い論拠を考えれば、大きな失望 だ」と述べた。

米株式市場でハンツマンの株価終値は1.5%安の5.92ドル。クレ ディ・スイスの米国預託証券(ADR)は2.5%高の43ドル、ドイツ 銀のADRは1.7%高の56.70ドル。

クレディ・スイスの広報担当、ブルース・コーウィン氏は、「この 訴訟を解決するのがわれわれにとって最も得策だった」と説明した。

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