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東京外為:円が下落、国内投信設定に伴う売り観測-米FOMC見極め

東京外国為替市場では、午後の 取引で円が下落幅を拡大する展開となった。海外の株式を投資対象と する国内の投資信託設定に伴い円売り需要が増すとの観測が生じ、主 要通貨に対して円安が進んだ。

東海東京証券金融市場部の二瓶洋トレーディンググループマネジ ャーは、投信設定を背景とした円売り観測のほか、アジア株の上昇を 受けて、「高金利通貨高・円安が後押しされる格好になった」と説明。 今月いっぱいは投信設定が続く見通しで、円に売り圧力がかかりやす くなる可能性があるとみている。

この日はオーストラリア・ドルなど資源国・高金利通貨に対して 円売りが活発化。ユーロ・円相場は一時1ユーロ=134円98銭と、 3営業日ぶりの水準まで円が下落した。

ドル・円相場も円売り優勢の展開となり、一時は1ドル=95円 67銭と、前日のニューヨーク時間午後遅くに付けた95円22銭から 円が水準を切り下げた。

投信設定に伴う円売り観測

野村アセットマネジメントはこの日、野村RCM・グリーン・テ クノロジー・ファンドと野村ピクテ・ジェネリック&ゲノム・ファン ドを新規設定する。いずれも世界の関連企業の株式を投資対象として いる。

7月にかけては投信の新規設定が相次ぐ見通しで、市場では円売 り需要が意識されやすい状況が続きそうだ。

また、この日は日本株がプラスを維持して取引を終了したほか、 アジアの主要株価指数が軒並み上昇。投資家のリスク選好度の回復を 背景に円から比較的金利の高い通貨への資金シフトが連想され、円が 全面安の展開となった。

米金融政策を見極め

この日は米国で連邦公開市場委員会(FOMC)の結果が判明す る。ブルームバーグ・ニュースがまとめた市場予想によると、政策金 利のフェデラルファンド(FF)金利誘導目標レンジは0-0.25% に据え置かれる見通し。

市場では、景気回復の足かせになりかねない米長期金利の上昇抑 制に向けた新たな措置や、金融緩和策の出口戦略について言及がある かが注目されている。

中央三井信託銀行総合資金部の北倉克憲主席調査役は、一時期は 市場が年内利上げの可能性を織り込むほど楽観論が行き過ぎた状態に なっていたが、実体経済を示す指標の回復には疑問符が残ると指摘。 FOMCの声明については、行き過ぎた楽観論を修正するという意味 で、「ハト派」的な内容になる可能性があると予想している。

全米不動産業者協会(NAR)が23日に発表した5月の中古住 宅販売件数(季節調整済み、年換算、以下同じ)は前月比2.4%増の 477万戸と、ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想 中央値482万戸を下回った。また、前月は466万戸(速報値468万 戸)に下方修正された。

ユーロの買い戻し圧力継続

一方、前日の海外市場では、欧州中央銀行(ECB)政策委員会 メンバーのウェーバー・ドイツ連銀総裁が、ミュンヘンでのイベント で、「ECBの政策委員会は、インフレリスク後退と景気動向の劇的 な悪化によって生じた利下げ余地を使い切った」と発言。ユーロの買 い戻しにつながった。

三菱UFJ証券クレジット市場部為替課長の塩入稔氏は、ユーロ は対ドルでとりあえず1ユーロ=1.40ドル台を上抜けており、EC B当局者の発言も相まって、「すぐには下がりにくい状況になってい る」と説明している。

この日の東京市場ではユーロが一段高の展開となり、ユーロ・ド ル相場は、一時は1ユーロ=1.4138ドルと、11日以来のユーロ高 値を付けている。

マークイット・エコノミクスが23日に発表した6月のユーロ圏 景気総合指数(速報値)は44.4と、前月の44.0を上回り、9カ月 ぶりの水準に上昇。製造業の悪化ペースが鈍化し、ユーロ圏景気の底 入れ期待が強まっている面もある。

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