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NY外為:ドル下落、米住宅着工増で高利回り資産買い

ニューヨーク外国為替市場で はドルが下落。米商務省が発表した5月の住宅着工件数がエコノミ スト予想を上回ったことで、高利回り資産に買いが集まり、ドルは 海外時間に付けた対ユーロ3週間ぶり高値から反落した。

ドルは南アフリカのランドやノルウェー・クローネといった主 要通貨に対して下げた。ブラジルとロシア、インド、中国の「BR ICs」がロシアのエカテリンブルクでの首脳会議で、「通貨シス テムの多様性拡大が必要」とする共同声明を発表したことが背景と なった。

コメルツ銀行の為替ストラテジスト、ルッツ・カーポウィッツ 氏(フランクフルト在勤)は「経済統計が強い内容となるとドルが 下げるという図式だ」と指摘。「市場は過渡期を迎えており、この 状態はもう少し続く可能性がある。市場はドル弱気派とドル強気派 に二分されている。問題はこれがどれだけ続くかだ」と語った。

ニューヨーク時間午後4時現在、ドルは対ユーロで0.3%安の 1ユーロ=1.3837ドル(前日は同1.3803ドル)。一時は同

1.3749ドルと、5月21日以来の高値を付けた。ユーロは対円で 1%安の1ユーロ=133円65銭(前日は同134円99銭)。円は 対ドルで1ドル=96円52銭。一時は1.8%高の同96円8銭と、 日中取引としては5月29日以来の大幅高となった。

米商務省が発表した5月の住宅着工件数(季節調整済み、年率 換算、以下同じ)は前月比17%増の53万2000戸となった。ブルー ムバーグ・ニュースがまとめたエコノミストの予想中央値は48万 5000戸。前月は45万4000戸(速報値45万8000戸)に修正さ れた。

ドル指数

主要6通貨のバスケットに対するICEのドル指数は0.6%低 下。3日ぶりに下げに転じた。ドルは対ノルウェー・クローネで

0.8%安、南アフリカのランドに対して0.4%下げた。

ポンドは対ドルで0.7%高の1ポンド=1.6429ドル。5月の 英インフレ率が市場予想を上回ったことを受け、イングランド銀行 (英中央銀行)が利上げに踏み切るとの観測が広がったことで、1 週間ぶり安値から反発した。

円の対ドル相場は日中取引としては2週間ぶり大幅高となった。 日本銀行は金融政策決定会合で、政策金利を0.1%前後に据え置く ことを全員一致で決定。景気の現状は「大幅に悪化した後、下げ止 まりつつある」、先行きは「当面は下げ止まりの動きが次第に明確 になっていく可能性が高い」として、2カ月連続で情勢判断を上方 修正した。

BRICs共同声明

この日のドルの下落は、BRICs首脳会議が共同声明で、新 興市場国は「国際金融機関での発言力と権限を高めるべきだ」と主 張したほか、世界の金融システムについては「多様性の拡大」を求 めたことが背景となった。

ロシアのメドベージェフ大統領の経済顧問、アルカディ・ドボ ルコビッチ氏は会議に先立ち、ドルへの依存度を弱めるため、4カ 国首脳が外貨準備を互いの債券に投資することなど自国通貨の利用 拡大に向けた措置について協議すると話していた。

ブラジルと中国、ロシアはまた、外貨準備の一部を国際通貨基 金(IMF)が発行する債券に振り向ける方針を示していた。米国 債の大量保有国でもある4カ国が、合計2兆8000億ドル(約270 兆円)に上る外貨準備をどのように運用するかを探るため、市場は 同首脳会議に注目していた。

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