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日立建機の10年半ぶり社債、即日完売-社債の希少性や事業など評価

国内2位の建設機械メーカー日立建 機が12日に起債した国内普通社債(SB)は即日完売となった。市場関 係者は、投資家が約10年半ぶりの社債に対する希少価値や同社の中国な ど新興国での事業展開を評価したとみている。

主幹事証券によると、日立建機債(第12回債)の発行額は300億円 で年限は5年。表面利率は1.38%で発行価格は100円だった。利回りの 円スワップレートに対するスプレッド(金利上乗せ幅)は+37ベーシス ポイント(1bp=0.01%)だった。

日立建機債のスプレッドは国債対比に換算すると、+50bp弱で、5 月26日起債のコマツ債(5年債)+35bpを上回っている。格付けでは、 コマツがR&IでAA-と日立建機よりも2段階高く、スプレッドも信 用力に沿った形で決まった格好だが、投資家はちゅうちょなく日立建機 債を購入した。

みずほ証券の寺沢聡子シニア・クレジットアナリストは、「建機メ ーカーには、インフラ関連や同業他社が少ないという業種の特性があり 、これが日立建機の信用力にポジティブな影響を与えている」と指摘した 。建機業界の国内社債では、世界第2位のコマツと日立建機以外に社債 発行の事例が少なく、希少性からも投資妙味が出ていたと、寺沢氏は言 う。

ブルームバーグ・データによれば、日立建機が国内社債を発行する のは、1998年11月起債の10回債(200億円)以来、10年半ぶり。

主幹事は、日興シティグループ証券(事務)、野村証券、大和証券 SMBCが共同で務めた。格付けは、格付投資情報センター(R&I) のAを取得した。

事務幹事を務めた日興シティグループ証券シンジケート部担当者は 、今回の日立建機の起債について、希少性や中国など新興市場国からの 需要期待に加えて、妥当な発行条件が評価されて順調に販売できたと語 った。

長期負債を増やす

日立建機の財務部担当者は、今回の起債の主な目的について、今年 3月末で約3000億円ある借入金のうち、78%となっている短期負債の比 率を下げるためとしている。同社はまた、社債で調達した資金を運転資 金にも充当するという。

同社は昨年12月に総額500億円の社債の発行登録を済ませており、 早い段階での起債も検討したが、世界的な金融危機の深刻化で社債発行 を控えていたという。

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