債券先物が小幅高、米債反発で買い先行も上値重い-超長期軟調(終了)

債券市場では先物相場が小幅高 (利回りは低下)。前日の米国債相場が5営業日ぶりに反発した地合い を引き継ぎ、買い先行となった。しかし鉱工業生産を受けた先行き景気 回復観測などを背景に、上値が重く伸び悩んだ。一方、超長期債が軟調 となり、利回り曲線は傾斜化した。

岡三アセットマネジメント債券運用部長の山田聡氏によると、「米 国の金利が低下したことを受けて、日本でも昨日10年債利回りが

1.5%をつけた反動が出た。ただ、海外金利の先行きがなお不透明なこ ともあって、投資家による積極的な買いには至らなかった」という。

東京先物市場の中心限月6月物は、前日比2銭安の136円34銭で 取引を開始した後、買いが優勢となり、一時は13銭高まで上昇した。 しかし、その後は伸び悩み、10銭安の136円26銭まで値を消した。結 局、5銭高の136円41銭で終了した。日中売買高は2兆2455億円。

トヨタアセットマネジメントのシニアストラテジストの浜崎優氏は 、「米国も足元の不安要素よりも先行きの景気回復をにらんでいる。米 ゼネラル・モーターズ(GM)問題はあるが、きょう発表された鉱工業 生産は良い数字だった。企業活動が悪化して景気が悪化していたが、先 行きの景気回復を見込んでいる」と説明した。

新発10年債利回りは1.485%

現物債市場で新発10年物の300回債利回りは、前日比変わらずの

1.48%で始まった後、若干水準を切り下げ、0.5ベーシスポイント (bp)低い1.475%に低下した。その後、徐々に水準を切り上げ、1bp 高い1.49%まで上昇。午後3時過ぎからは、0.5bp高い1.485%で推移 している。

超長期債が軟調。新発20年債利回りは一時、2bp高い2.15%まで 上昇し、昨年11月半ば以来およそ半年ぶりの高い水準をつけた。新発 30年債は一時4.5bp高い2.25%まで上昇した。

損保ジャパン・グローバル運用部債券運用第1グループリーダーの 砺波政明氏は、「経済指標は、生産が思ったよりも良かったので、若干 売られる面もあった。昨日から短中期債はしっかりで、利回り曲線傾斜 化の流れが続いており、生命保険などの買いが入らない限り、長いゾー ンの上値は重い」と述べた。

生産は2カ月連続増加、物価は低下傾向

経産省が発表した4月の鉱工業生産速報値は前月比5.2%増と、2 カ月連続で増加した。ブルームバーグ・ニュースの予想調査の前月比

3.3%上昇を上回った。

一方、総務省が発表した4月の全国コア消費者物価指数(CPI) は前年同月比0.1%低下。5月の東京都区部コアCPIは同0.7%低下 となった。また4月の家計調査によると、2人以上の世帯の消費支出は 前年同月比1.3%減と14カ月連続減少した。

全国コアCPIは前年比0.1%低下、東京都区部コアCPIは前年 比0.6%低下、消費支出は前年比0.7%減が見込まれていた。

市場では、「指標面では、企業活動は明るさを取り戻してきたが、 雇用や物価の数字はなお悪かった」(大和住銀投信投資顧問ファンドマ ネジャー、横山英士氏)との声も聞かれた。

モルガン・スタンレー証券チーフエコノミストの佐藤健裕氏は、生 産予測指数に基づけば、4-6月期の鉱工業生産は前期比9.9%増加と 10%近い増産になると推計している。

--取材協力:赤間信行 Editor:Hidenori Yamanaka,Norihiko Kosaka

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