日清食品H株反発、スティールが保有株売却-視線は需給から業況へ

日清食品ホールディングスの株 価が、一時前日比1.2%高の2935円と反発。米投資ファンドのステ ィール・パートナーズが、日清食品H株の一部を売却、保有比率を 5%以下に引き下げたことが分かった。スティールの保有は、株式需 給面からも波乱要因となっていたが、今回大幅に保有株を売却したこ とで、投資家の目が企業本来の価値に向くと期待された。

スティールが26日、関東財務局に提出した変更報告書(大量保 有報告書)によると、保有していた日清食H株を一部売却、グループ 企業のリバティ・スクェア・アセット・マネジメントの保有分を合わ せると、発行済み株式総数に対する保有割合は9.59%から4.1%と 5%以下の水準まで低下した。

スティールは、07年10月時点では発行済み株式総数の19%近 くを保有していたが、08年7月末以降、断続的に売却を進めている。 日清食の広報IR担当、斧田健太郎氏は「スティールは当社の筆頭株 主でなくなった可能性がある」と話している。

東海東京調査センターの角山智信シニアアナリストは、「直近 の株価はスティール売り圧力で上値が重かったが、今回大幅売却が判 明したことで、需給面から株はプラスに働く」と指摘。今後、日清食 Hも自社ブランドや株主還元などに資金を投入でき、「本来の企業価 値向上に向けたキャシュの使い方ができる」との見方を示した。

また、大和総研では25日付で、日清食品H株の投資判断を「3 (ニュートラル)」で継続している。守田誠アナリストは投資家向け リポートで、「退職給付費用負担が大幅に縮小する前提で、2011年 3月期のEPS(1株利益)成長率は29%と大きい。製品価格下落 による収益悪化のリスクが少ないと判断した場合は、投資判断を引き 上げる可能性もある」と指摘した。

また守田氏は、「自社株買いを実施したことは有効」と、同社の 株主還元策も評価している。日清食品Hは21日、東京証券取引所の 立会外取引(TosTNeT-3)で、自己株式312万300株を1 株2655円で取得した。

スティールはことし5月以降も、株式を大量保有していた企業 の株式売却を進めている。医療機器製造や販売を行うみらかホールデ ィングスの売却を進め、自社株買いや配当性向の引き上げを求めた経 緯がある丸一鋼管や松風の株式も一部売却した。

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