今日の国内市況:TOPIX小幅続伸、債券堅調-ユーロが一段安

東京株式相場は、TOPIXが小 幅続伸。国内景気の底打ち期待から、住友不動産など不動産株、セブン &アイ・ホールディングスなど小売株といった内需関連株の一角が相場 を支えた。

もっとも、北朝鮮が新たに短距離ミサイルを発射する可能性がある と一部で報じられ、地政学的なリスク要因などが上値を抑えた。

TOPIXは前日比0.77ポイント(0.1%)高の883.77。一方、日 経平均株価終値は同36円19銭(0.4%)安の9310円81銭。

韓国の聨合ニュースがこの日の午前、北朝鮮が26日または27日に 新たに短距離ミサイルを発射する可能性があると報道、地政学的リスク の高まりから、上昇して始まったTOPIXはすぐに下落に転換した。 前日の米株式相場が休場で手がかり材料に欠けたが、午後はじりじりと 切り返す動きとなった。

政府が5月の月例経済報告で景気判断を上方修正するなど、国内景 気の底打ち期待が高まっているものの、TOPIXのPBR(株価純資 産倍率)が1倍を超えるなど、相場の水準はすでに切り上がっている。 このため、投資家は割安感のある銘柄を探す動きを強めている。前日か ら注目されているのが、不動産など内需株の一角。東証業種別33指数 の値上がり率上位には、不動産、小売などが並んだ。

先行して上昇してきた、流動性が高く時価総額の大きい業種の上値 が重くなる中、投資資金は出遅れ感のある小型株に向かった。東証1部 市場の規模別指数をみると、大型株が0.01%安に対し、中型が0.04% 高、小型が0.9%高と上昇した。新興3市場は軒並み高く、東証マザー ズ指数、大証ヘラクレス指数は連日の高値更新となった。

半面、半導体関連株の下げが目立った。NECエレは一時5.3%安、 エルピーダは4.2%安となり、東証1部の下落率上位に並んだ。

東証業種別33指数は19業種が上昇、14業種が下落。東証1部市 場の騰落状況は値上がり銘柄数1050、値下がり508と、値上がり銘柄 数が値下がりを大きく上回った。

債券は堅調、スティープ化一段落

債券相場は堅調(利回りは低下)。20年国債の入札が予想以上に 順調だったほか、月末に伴う年限長期化の買いも入ったことから、利回 り曲線のスティープ(傾斜)化が一段落した。株式相場が反落するなか で先物相場も小高く推移した。

東京先物市場の中心限月6月物は開始直後に7銭安の136円66銭 まで下げたが、すぐに買いが優勢となってプラスに転じた。その後は 136円80銭を挟んでもみ合いが続き、午後の入札結果発表後に一時は 136円93銭まで上昇した。取引終盤にかけては再び小動きとなり、結 局9銭高の136円82銭で引けた。日中売買高は2兆1715億円。

前日の米金融市場がメモリアルデーの祝日で休場だったため、20 年債入札や株価動向など国内要因に注目が集まった。

もっとも、米国で26日に再開する国債入札の結果や米金利の動向 を見極める姿勢も強かった。入札が低調となって米長期金利が再び上振 れると、あす以降の国内債市場で売り材料となるリスクが懸念されてい た。

現物債市場で新発10年物の300回債利回りは、前日終値と同じ

1.445%での推移だ。午後に入り、一時0.5ベーシスポイント(bp)低 下の1.44%をつけたが、すぐに1.445%に戻した。その後は再び1.44% で取引されている。

財務省が実施した20年国債(110回債、5月発行)の入札結果によ ると、最低落札価格は99円80銭と市場予想の99円75銭を上回った。 最低と平均価格との格差(テール)は前回債の10銭から4銭に縮小し たほか、応札倍率は3.52倍と昨年10月以来の高い水準だった。

ユーロ一段安、欧州の不良債権懸念で

東京外国為替市場では午後の取引でユーロが一段安となった。前週 からの大幅高の後で、欧州金融機関の不良資産に関する英紙報道を手掛 かりにユーロの買い持ち高を縮小する動きが優勢となった。

ユーロは対円で前日に約2週間ぶり高値となる1ユーロ=133円42 銭を付けたが、この日の東京市場では131円74銭まで反落。対ドルで も1月以来の高値圏となる1ユーロ=1.40ドル台前半から一時、1.3929 ドルまで値を下げた。

また、ドル・円は対ユーロでの円買いが波及し、一時は1ドル=94 円51銭までドル売り・円買いが進む場面が見られた。

英紙テレグラフ(オンライン版)が25日報じたところによると、 ドイツ連邦金融監督局(BaFin)のザニオ長官は、国内銀行が金融 危機の次の段階に備えるため政府の「バッドバンク」計画を活用しない 限り、銀行の不良資産は「手投げ弾のように」爆発すると警告。

一方、米国ではきょうの2年債を皮切りに総額1620億ドルの入札 (短期債含む)が始まる。

先週は米国の財政赤字拡大や格下げリスクに対する懸念から米株・ 米債、ドルのいずれもが下落する「トリプル安」が進行。週末には対ユ ーロで昨年1月以来となる1ユーロ=1.40ドル台までドル安が進んだ。

また、この日は3月の米スタンダード・アンド・プアーズ(S& P)/ケース・シラー住宅価格指数が発表される。今回の金融・経済危 機の発端となった住宅価格の下落に歯止めが掛かりつつあることが確認 されれば、景気の先行き懸念が和らぎ、ドルから資源国通貨や新興国通 貨に資金を振り向けやすくなるとの見方が強まる可能性もあり、目先は 引き続きドルの下落リスクが警戒される。

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