英財務省:英ストレステストの結果公表拒否-不安定性増す恐れ

英財務省は、英金融機関を対象に 実施したストレステスト(健全性審査)の結果公表を拒否した。米連 邦準備制度理事会(FRB)は2週間前、同様の審査で米金融機関10 社に計746億ドル(約7兆300億円)の資本増強の必要性が判明した と発表している。

ブルームバーグ・ニュースが情報公開法(FOIA)に基づきス トレステストの結果と審査に用いた基準の公表を求めたところ、英財 務省は情報の公開によって英金融システムの不安定性が増し、一段の 支援実施を政府に余儀なくさせる恐れがあると回答した。米当局は、 結果公表は金融機関に対する懸念緩和につながるとしていた。

英野党・自由民主党の金融担当広報、ビンス・ケーブル氏は「情 報の非公開は長期的に一段の不確実性をもたらすだけだ」とのコメン トを電子メールで寄せ、英国にも「米国同様に開かれて透明なシステ ムが必要だ」と指摘した。

英金融機関に対するストレステストは英金融サービス機構(FS A)が今年早くに実施。その結果を公表したのはバークレイズのみで、 規制当局が求める資本基準をさまざまな信用リスクや市場リスク、景 気シナリオの下で満たしていく方針を示した。

英財務省はブルームバーグに対し、結果公表は「現時点では、特 定の金融機関に関してあるいは一般的に、金融市場の不確実性につな がる」と回答し、「そのような不安定感は当局による一段の行動を余儀 なくさせる恐れがある」と指摘した。

FSAにも情報公開を要請したが、関連書類を取り出すコストが 高いことを理由に拒否されたほか、同機構で情報公開を担当するレス リー・リチャードソン氏は機密内容であることを理由に結果は公表し ないと述べた。