アシックス株反落、円高で海外厳しく今期減益予想-欧州ピーク一巡

スポーツ用品大手アシックスの株 価が一時、前日比2.6%安の715円と反落。会社側は今期(2010年3月 期)の前提為替レートを1ドル=95円、1ユーロ=120円に設定、海外 収益が目減りするとして、減収減益予算を組んだ。市場コンセンサスを 若干下回る内容だったこともあり、売りが先行した。

アシックスが20日の取引終了後に公表した今期業績予想によると、 連結売上高は前期比7.4%減の2240億円、営業利益は同21%減の180 億円となる見込み。同社の海外売上高比率は約60%。「前期より円高 に見込んだため、営業利益で30億円程度のマイナス要因が働く」(同 社IR担当の加藤勲氏)。ブルームバーグに登録されたアナリスト5人 の事前予想は、売上高の平均が2271億円、営業利益が182億円だった。

邦貨換算ベースの今期売上高目標は、欧州が同23%減の495億円、 米州が同2.6%減の515億円、オーストラリアや中国などを含む「その 他地域」が同37%減の170億円。ほとんどが為替要因での減収だが、 懐古調ファッションの必須アイテムとしてブーム化していた欧州のク ラッシクシューズは流行が沈静化。消費者に「やや飽きられてきた部分 もあるため、商品のデザインを変えるなどして次々打ち手を変えていく 必要がある」(加藤氏)という。

三菱UFJ証券の桜井亮シニアアナリストは海外事業について、 「欧州におけるファッショングッズの売り上げは減る傾向にあるが、ラ ンニングシューズは伸びている。米国では現地通貨ベースでランニング シューズが20%近く伸びていた。欧米でみれば、カバーできるのでは ないか」と分析している。

桜井氏は「今の為替水準でみれば、利益目標の達成は余裕含み」と 判断、目標株価850円、投資判断「2(アウトパフォーム)」を継続し た。目標株価算出には、米スポーツ大手のナイキの株価収益率(PER) 14倍を比較対象として使った。