日本株:円高進み輸出関連徐々に下げ、内需堅調-指数はもみ合う

午前中ごろの東京株式相場は、 株価指数が前日終値を挟んでもみ合い。外国為替市場で円高が進行 しており、業績の先行き不透明感から輸送用機器、電機、機械など 輸出関連業種が徐々に下げ基調を強めている。一部アナリストが格 下げした商船三井が急落し、海運は東証1部の業種別下落率で首位。

半面、情報・通信や医薬品、食料品、電気・ガスなどディフェ ンシブ関連株は高く、相場全般を下支えしている。

午前10時12分時点の日経平均株価は前日比10円56銭 (0.1%)安の9288円5銭、TOPIXは3.9ポイント(0.4%) 安の881.53。

東洋証券の児玉克彦シニア・ストラテジストによると、「今週 ピークを迎える決算発表は、前期・今期ともほぼ予想通り。期待感 で買ってきた相場だけに、円高が進むと買い手掛かりがない」とい う。新光総合研究所の調べでは12日現在、東証1部の発表率は 54%(時価総額ベースは76%)で、前期連結経常利益は64%減、今 期は11%減の見込み。

ドル・円は95円台

外国為替市場では、世界的な景気後退の最悪期が過ぎたとの期 待が広がり、逃避先としてのドルの需要が後退。円は2週間ぶりの 高値まで強含んでいる。東京時間午前は、ドル・円で一時2週間ぶ りの95円台に入った。

英紙フィナンシャル・タイムズ(FT、オンライン版)は12日、 米国が最上級の「AAA」格付けを失うリスクがあると米格付け会 社ムーディーズ・インベスターズ・サービスが約2年前に発した警 告が現実味を帯びているとの寄稿記事を掲載した。

日興コーディアル証券エクイティ部の西広市部長は、「輸出企 業の2010年3月期の想定レートは現在のところ対ドルで95円、対 ユーロで125円が多い」と指摘。このまま急ピッチの円高が進めば、 「実体経済の悪化による業績悪影響を緩和すると期待された為替効 果が消滅する」と指摘している。

為替の影響を警戒し、輸出関連が安くなる一方で、情報・通信 などディフェンシブ業種はそろって堅調。市場では、「ディフェン シブは電機などと比べて投資対象の外に置かれていたことで、水準 訂正の動きが出ている」(東洋証の児玉氏)との声もあった。

日立が急落、日産自は大幅高

東証1部の売買高は概算で8億3791万株、値上がり銘柄数は 659、値下がり808。個別の材料銘柄では、10年3月期の連結純損失 が2700億円見通しとなり、三菱UFJ証券などが「ネガティブ・サ プライズ」と指摘した日立製作所が急落。野村証券金融経済研究所 が格下げした商船三井、デジタルカメラに未達懸念があるとして、 日興シティグループ証券が格下げしたカシオ計算機も大幅安。

半面、決算発表を受けて自己資本き損リスクの後退やコスト削 減効果が評価され、大和総研が格上げを検討する日産自動車が大幅 高。10年3月期の連結営業利益を前期比2.1倍と計画、構造改革の 進むシチズンホールディングスが急伸し、JPモルガン証券が「オ ーバーウエート」へ格上げしたニコンは急反発。