日本株は伸び悩む、トヨタなど自動車関連下げ-金融など内需は堅調

午前の東京株式相場は伸び悩み。 業績悪化のトヨタ自動車やブリヂストンなど、自動車関連株が下落。 電機株も安くなり、日経平均株価はマイナスに転じた。半面、金融危 機が最悪期を脱したとの期待感から金融や不動産が高く、食料品や小 売株なども堅調。

GCSAMの佐藤博最高投資責任者(CIO)は、「今年度下半 期からの回復を見込み、楽観シナリオに基づいた株価形成をしていた 自動車などに反省機運が出ている」との見方を示した。一方、食料品 をはじめとして「内需関連には、業績の堅調ぶりを織り込んでいない 銘柄が多いことがTOPIXの強さにつながっている」という。

午前10時20分時点のTOPIXは前週末比4.26ポイント (0.5%)高の899.61、一時は半年ぶりに900ポイントを回復した。 日経平均株価は16円45銭(0.2%)安の9416円38銭、

金融株がけん引

米銀行のストレステスト(健全性審査)が市場の予想通りだった ことで、8日の3カ月物ドル建てロンドン銀行間取引金利(LIBO R)は2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の0.94%と なった。金融危機が最悪期を脱したとの期待から、東京市場でも銀行 や証券、その他金融など金融株に加え、不動産なども高い。

ストレステストの結果を受け、「米銀は期間損益と政府による支 援策で資本不足分をカバーできる、との市場の信頼感が高まってい る」(みずほ証券の北岡智哉ストラテジスト)という。

米労働省が8日に発表した4月の米雇用統計によると、非農業部 門雇用者数は前月比53万9000人減少したが、マイナス幅はブルーム バーグがまとめたエコノミスト予想の中央値(60万人減少)を下回っ た。世界景気に収益が連動しやすい卸売業、海運、鉄鋼なども高い。

日経平均はマイナス圏

一方、輸送用機器や電気機器は軟調で、株価指数の上値を抑えて いる。GCSAMの佐藤氏によると、「日経平均構成銘柄では自動車 や電機などを中心に200日移動平均を上回っている銘柄がすでに4割 あり、TOPIXの2割強に比べて株価が先行していた」。株価の出 遅れ評価も支援し、TOPIXが昨年11月11日以来、半年ぶりに 900ポイントを回復するなど堅調な半面、日経平均はマイナス圏に沈む 場面が増えている。

トラコスモがストップ高気配、特殊陶は急落

東証1部の値上がり銘柄は1015、値下がりは528。個別の材料銘 柄では、ベンチャーキャピタル事業からの撤退により収益変動リスク が大幅に縮小したとして、クレディ・スイス証券が新規に「アウトパ フォーム」としたトランスコスモスが値幅制限いっぱいのストップ高 買い気配。野村証券金融経済研究所が格上げしたダイセル化学工業や マネックスグループも急伸した。

半面、巨額赤字が出ているFC-PKG事業を存続させる見通し となった日本特殊陶業が急落。メリルリンチ日本証券が「中立」に格 下げした信越化学工業、JPモルガン証券が格下げした大正製薬など も売られた。

東証1部の売買高は概算で10億996万株。東証業種別33指数の 騰落状況では、値上がり業種が24、値下がり業種が8。金属製品は変 わらず。

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