米国株(8日):反発、健全性審査の結果好感-雇用縮小鈍化も追い風

米株式相場は反発。銀行のストレ ステスト(健全性審査)の結果を好感し、買いが入った。バーナンキ米 連邦準備制度理事会(FRB)議長は審査結果について、金融システム の健全性に対して投資家を「かなり安心させるものだ」と発言した。雇 用統計で雇用者数が予想ほど減少しなかったため、リセッション(景気 後退)の最悪期は過ぎたとの見方が強まったことも買い材料。

シティグループなど銀行株が高い。オハイオ州最大の銀行フィフ ス・サード・バンコープは59%の急伸。FRBは10行に計746億ド ルの資本増強が必要と判断した。雇用統計を受け、エネルギー需要が高 まるとの期待からエクソンモービルやBPなどエネルギー株にも買いが 入った。

ハイマーク・キャピタル・マネジメント(サンフランシスコ)の最 高投資責任者(CIO)、デービッド・ゲーツ氏は「投資家の信頼感が 回復しているようだ。ストレステストの結果と雇用統計を受け、安ど感 が広がっている」と述べた。

S&P500種株価指数は前日比2.4%高の929.23と4カ月ぶり高 値で終了した。週間ベースでは過去9週間で8度目の上昇。ダウ工業株 30種平均は164.80ドル(2%)上げて8574.65ドルで終えた。ニュ ーヨーク証券取引所(NYSE)の騰落比率は7対1。

オバマ大統領が長期的な観点の投資家にとっては買いの好機だと発 言した3月3日以来、S&P500種は33%上昇している。週間ベース では5.9%高と、3月下旬以来の大幅高。年初来では2.9%上昇。

雇用統計

雇用統計によると、非農業部門雇用者数(季節調整済み)は前月比 53万9000人減少した。マイナス幅はブルームバーグ・ニュースがまと めたエコノミスト予想の中央値(60万人減少)を下回った。家計調査 に基づく4月の失業率 は8.9%と、1983年9月以来の水準に上昇した。

プリンシパル・グローバル・インベスターズのジェームズ・マコー ン最高経営責任者(CEO)は「峠を越したようだ。状況改善が続くこ とに強い自信を持っている」と語った。

世界的な株高

先進23カ国の株式で構成するMSCI世界指数は前日比2.1%上 昇。週間では6.4%高。直近の安値を付けた3月9日からは38%上昇 している。予想を上回る企業決算が多く発表され、信用危機の最悪期は 終わったとの見方が広がった。

S&P500種は3月に付けた12年ぶり安値から37%上昇。今週は 年初からの下落分を帳消しにした。

55億ドルの増資が必要と判断されたシティは5.5%高。BOAは

4.9%上昇。同行は339億ドルの資本強化を求められた。ワコビアはス トレステストの結果を受け、BOAの投資判断を引き上げた。

59%上昇したフィフス・サードは11億ドルの増資が必要と判断さ れた。増資の必要はないと査定されたJPモルガン・チェースは11% 高。

「株買いに自信」

スチュワート・キャピタル・アドバイザーズの最高投資責任者(C IO)、マルコム・ポーリー氏は「投資家は株式市場に参入する自信を 深めている。ストレステストの結果は増資額という面で予想よりも良か った。これで不安心理が和らいだ」と述べた。

金融株のS&P500種全体に占める割合は13.9%と、情報技術 (IT)株に次いで2位。ブルームバーグのデータによると、1週間前 は11.9%と、第5位だった。

金融株指数はこの日、8.3%上昇し、昨年12月8日以来の高値を 付けた。

LIBOR低下

ロンドン銀行間貸出金利(LIBOR)の低下も金融株の支援材料。 英国銀行協会(BBA)によると、3カ月物LIBORは2ベーシスポ イント(bp、1bp=0.01%)低下の0.94%。週間では8週連続の 低下で、2008年2月以来で最長。

エクソンは2.7%高、シェブロンは3.5%上昇した。

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