東京外為:ドル・円小動き、米雇用底入れ期待でリスク回避は緩和

東京外国為替市場ではドル・円相 場が小動き。米金融機関のストレステスト(健全性審査)を無難に通 過したとの見方や雇用関連指標の強含みを背景に、投資家のリスク回 避姿勢が緩和するとの見方から、やや外貨買い・円売りに圧力がかか りやくなっている。

ソシエテ・ジェネラル銀行の斉藤裕司外国為替本部長は、ここの ところ米経済指標の改善が目立っており、きょう発表される雇用統計 が大幅な改善となれば、景気の回復期待がさらに強まるとして、「底 打ち期待を背景とした円の下落圧力が残っている」と指摘する。

ただ、「目先は株価の下落など、市場全般に調整の動きも出やす い」(斉藤氏)ともいい、米株の反落を背景にリスク投資に慎重な姿 勢が残るとみられ、円売りの動きは限定的となっている。

ドル・円相場は前日の海外市場で一時1ドル=99円74銭と、4月 17日以来の水準までドル高・円安が進行。東京市場では99円台前半で 取引されている。

米雇用に底入れ期待

7日に発表された2日までの1週間の米新規失業保険申請件数(季 節調整済み)は前週比3万4000件減の60万1000件と、1月下旬以来3カ 月ぶりの低水準となった。先に発表された民間会社の集計調査による雇 用関連指標でも、雇用の減少ペースが鈍化していることが示されてい る。

この日の米国時間には、4月の雇用統計が発表されるが、ブルーム バーグ・ニュースがまとめた市場予想では、前月比で60万人の減少と、 3月の同66万3000人減から、減少幅の縮小が見込まれている。労働市場 の底入れを裏付ける内容となれば、米景気の先行きに対する楽観論が補 強される可能性がありそうだ。

半面、前日の米株式市場では、規模140億ドルの30年債入札で落札 利回りが予想を上回ったことを受けて、金利上昇懸念を背景に売られた 面もあり、景気の先行き不透明感もくすぶっている。

株価の予想変動率の指標であるシカゴ・オプション取引所(CBO E)のボラティリティ指数(VIX指数)もわずかながら上昇してお り、リスク投資に慎重な姿勢も残る。

ECBは債券購入で合意

一方、欧州中央銀行(ECB)は7日の政策決定会合で、政策金利 を0.25ポイント引き下げて1%に設定。また、600億ユーロ(約8兆 円)規模の債券購入計画で合意した。

トリシェ総裁は金融政策決定後にフランクフルトで記者会見し、 「政策委員会は原則として、ユーロシステム(ECBとユーロ圏各国の 中央銀行)がユーロ圏内で発行されたユーロ建てカバードボンドを購入 することを決定した」と述べた

ユーロ・ドル相場は前日の海外市場で一時1ユーロ=1.3470ドル と、4月6日以来のユーロ高値を付け、この日は1.33ドル台後半で推 移している。

ユーロ・円相場も前日に一時1ユーロ=133円57銭と、4月14日 以来の水準までユーロが上昇し、この日は132円台後半で取引されて いる。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE