NY外為:円が下落、2週間ぶり安値-高利回り資産の買い復活(2)

30日のニューヨーク外国為替市 場では、円がユーロとカナダ・ドルに対して2週間ぶり安値まで下落。 1-3月(第1四半期)決算が予想を上回っていることに加え、為替 市場の安定を受け、投資資金が高利回り資産に向かった。

ドルは対オーストラリア・ドルでほぼ7カ月ぶり安値、対カナダ・ ドルでは1月ぶり安値まで下落した。米連邦準備制度理事会(FRB) が29日、米連邦公開市場委員会(FOMC)が声明で、米経済の縮小 ペースは「幾分か緩やか」になったように見受けられるとの見解を示し たことで、逃避先としてのドルへの需要が後退した。ドルは南アフリ カ・ランドに対して月間ベースで11%下げ、対ポンドでも同3.2%下 落した。

INGファイナンシャル・マーケッツの為替トレーディングディレ クター、レーン・ニューマン氏は「市場参加者は高リスク資産の取引に 積極的だ。成長の芽を見つけ、投資再開を切望している」と指摘した。

ニューヨーク時間午後4時11分現在、円は対ユーロで0.6%安の 1ユーロ=130円42銭(前日は129円61銭)。一時は同131円26 銭と、17日以来の安値を付けた。円は対ドルでは1%安の1ドル=98 円62銭、対カナダ・ドルでも1.8%下げた。ドルは対ユーロで0.3% 高の1ユーロ=1.3225ドル(前日は同1.3271ドル)。

月間ベースでは、円は対ユーロで0.5%上げ、対ドルでは0.4%上 昇した。ドルは対ユーロで同0.2%上昇した。

メキシコ・ペソは対ドルで3営業日ぶりに下落。カルステンス財務 相が新型インフルエンザ発生による国内総生産(GDP)への影響に言 及したことで、同国の経済不振が深刻化するとの懸念が再燃した。

この日はオーストラリア・ドルが対ドルで一時1.6%上昇し、昨年 10月6日以来の高値を付けた。4月の米企業決算が予想を上回り、S &P500種株価指数が月間ベースで11%上昇したことが背景。

カナダ・ドルの上昇

カナダ・ドルは対ドルで一時1.4%高の1ドル=1.1862カナダ・ ドルまで上昇し、1月9日以来の高値を付けたほか、南アフリカ・ラン ドも昨年10月3日以来の高値を付けた。ポンドは対ドルで1ポンド=

1.4783ドル。

ロイヤル・バンク・オブ・カナダ(RBC)の為替戦略世界責任者、 アダム・コール氏(ロンドン在勤)は「ドルは株価の動きに翻弄(ほん ろう)されている。株式相場が上昇の勢いを維持すれば、ドルが軟調と なるのはほぼ決定的だ」と語った。

この日はドルが対ユーロで上昇。米国10年債に対する同ドイツ国 債の上乗せ利回りは3月半ば以降で最小近くまで縮小した。米国債への 投資妙味が増した。

10年物ドイツ国債の上乗せ利回りは月間ベースで28ベーシスポイ ント(bp、1bp=0.01%)縮小し、5bpとなった。29日のFO MC声明発表でFRBが国債買い取り目標を維持したほか、経済見通し が幾分好転したとの見解を示したことがきっかけとなった。

ウエストパック銀行のシニア為替ストラテジスト、リチャード・フ ラヌロビッチ氏(ニューヨーク在勤)は、「米国債利回りが上昇すれば、 ドルの対ユーロ相場が下支えされる一方、リスク志向が戻り、オースト ラリア・ドルなどの高利回り通貨にとって追い風となる。ドルのパフォ ーマンスは強弱まちまちだ」と指摘した。

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