東電:今期収益予想示せず-黒字転換の鍵は柏崎刈羽原発の再開(2)

東京電力は30日発表した決算発表 で、今期(2010年3月期)の純損益予想を示せなかった。黒字転換の 鍵を握る柏崎刈羽原子力発電所の再開の時期が不透明なためだ。

東電の清水正孝社長は決算発表の会見で、「3期連続の赤字回避へ 向け、背水の陣で望む」と述べた。清水社長は柏崎刈羽原発の再会に ついて「当面の最重要課題」としながらも、「再開予定が立てられない ので今期の収益予想を示すことはできない」と説明した。

みずほ証券シニアアナリストの角田樹哉氏は「柏崎原発の再開の 可否で、今期の損益が大きく変わる」と東電の収益見通し見送りに理 解を示した。さらに「1、2カ月後には見通しが立つのではないか」 と述べた。

2年前の中越沖地震後、停止している柏崎原発7号機の運転が再 開すれば、約600億円のコスト改善になるため、東電としては原発再 開を一日千秋の思いで待っている。7号機が再開すれば、他の6基の 再開にもめどが立つ。そうなれば4000億円程度のコスト改善につなが るため、東電の収益に与える影響は計り知れない。

原発の停止が収益に大きな影響を及ぼさない中部電力と関西電力 は今期の黒字転換を見込んでいる。円高や原油価格の大幅な下落を受 け、関西電力が1290億円、中部電力は同1050億円の黒字を予想して いる。ただ景気後退による内需の大幅な落ち込みの影響で、電力需要 は前期から大きな回復は見込めず、横ばいを予想。

柏崎刈羽原発を抱える東電に比べると不透明要因が少ないと言え る関西電、中部電だが、先行きが順風満帆とはいかない。産業用需要 の大幅な回復は当面望めない中で、太陽光発電など再生エネルギーへ の転換など新たな収益の柱が求められている事情は変わらない。

柏崎刈羽原発7号機の再開については、5月7日に新潟県議会議 員協議会で泉田裕彦知事が説明する。この場で、7号機の再開にゴー サインが出るのかどうか注目されている。

【10年3月期の連結業績予想】
(カッコ内は前回予想、△は赤字、単位:億円)
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           東京電力            関西電力             中部電力
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売上高      5兆1300           2兆6600             2兆3300
            (5兆8875)        (2兆7895)           (2兆5099)
営業利益       NA               2350                  2050
              (669)              (310)                (1822)
経常利益       NA                2000                 1650
             (△346)             (△125)               (1305)
純利益         NA                1290                 1050
             (△845)              (△87)             (△189)
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