全日空:コスト削減で今期30億円の黒字-インフルなど不透明感(3)

全日本空輸は30日、今期(2010 年3月期)連結純損益が30億円の黒字に回復する見通しと発表した。 減収ながら、コスト削減などの寄与を見込む。ただ、低迷する旅客需要 は回復めどが立たず、さらに世界的に感染が拡大する新型インフルエン ザの影響を織り込んでいない。今期の業績動向には不透明感がある。

今期の売上高は前期比3.1%減の1兆3500億円、営業利益が同

4.6倍の350億円をそれぞれ見込む。需要減少を踏まえた路線の見直 し、運航機材の小型化を進め、コスト構造の最適化を図る。配当は現時 点で未定とした。

今期想定の為替レートは1ドル=95円。また、航空燃料費の指標 であるドバイ原油の市場価格を1バレル当たり50ドル、シンガポー ル・ケロシンを1バレル当たり63ドルと想定している。

一方、昨年下期からの世界的な景気悪化を受けた旅客需要の低迷 で、前期(09年3月期)連結純損益は43億円の赤字(前の期641億 円の黒字)となった。売上高は同6.4%減の1兆3926億円、営業利益 が同91%減の76億円。国内・国際線とも旅客数、収入ともに落ち込ん だ。前の期にあったホテル事業売却に伴う巨額の特別利益がなくなった ことなども響いた。期末の1株当たり配当金は1円とし、4円の減配。

コスト削減は徹底もインフルの影響は不明

全日空の日出間公敬専務は決算会見で、「今期のコスト削減は730 億円を見込む」とし、その内訳として燃油費で480億円、空港使用料 で70億円、人件費で60億円などと説明した。政府の航空事業支援策 に盛り込まれた空港着陸料の減免措置などが今期の黒字に寄与する見通 し。日出間専務は今期について「限界利益をまず出すようにする」と強 調、その柱として旅客機の小型化を進め、旅客需給への適応を徹底して 利益を確保するとの考えを示した。

一方、世界的に拡大する新型インフルエンザの感染拡大の影響につ いて日出間専務は「業績予想に織り込んではいない」とし、具体的な影 響額には言及しなかった。03年の重症急性呼吸器症候群(SARS) 流行などを踏まえ、「外務省の渡航自粛が出るのかどうかだ」とし、自 粛を呼びかけた場合は「一定の影響は避けられないだろう」と語った。

---取材協力:クリス・クーパー Editor:Hideki Asai、Tetsuki Murotani

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