世界有数の時価総額誇る中国の銀行-融資増は不良債権拡大への道か

中国の大手銀行は米ウォール街の 不良資産から悪影響を受けることもなく、今年1-3月(第1四半期) には融資が過去最高に達した。それを世界が高く評価し始めるなか、 一部のアナリストは話がうま過ぎるとして警戒している。

時価総額が最も大きい世界の銀行上位4行のうち3行を、中国工 商銀行(ICBC)と中国建設銀行、中国銀行が占める。鉄道や道路、 港湾整備向け銀行融資の急増はこの3行が率いたが、同様に政府が後 押しした融資は1990年代に不良債権の大幅拡大につながった。その 処理には6500億ドルのコストと10年を要した。

格付け会社フィッチ・レーティングスのアナリスト、ウェン・チ ュンリン氏(北京在勤)は「一部の銀行は目標や政府の期待に沿うた め、リスク管理やリスク回避姿勢を修正したと、われわれはみている。 向こう2-3年で不良債権がまた増えることになるだろう」と予想す る。

政府の景気刺激策の一環で、中国の銀行融資は第1四半期に 6700億ドル(約65兆1270億円)と、3倍に増えた。うち、ICB Cの新規融資は6364億元(約9兆630億円)と、前年同期のほぼ4 倍となったほか、同行の昨年の融資額全体を上回った。中国建設銀の 新規融資は5210億元(前年同期は1610億元)、中国銀は5110億元 で、前年同期の倍以上だった。3行ともに国有銀で北京に本店を置く。

ウェン氏によれば、融資増が不良債権の統計に完全に反映される のは最も長くて3年先になる。中国では融資を分類する上で、銀行各 行が独自評価できるため、操作の余地が生まれることなどが理由だと いう。

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