クラレ株が午後一段高、市場予想に比べ今期落ち込み幅軽微(2)

クラレの株価が午後になって一 段高。一部事業での在庫調整の進展や収益構造改善への取り組みなど から、今期(2010年3月期)の連結営業利益の減少幅は事前の市場予 想に比べて軽微にとどまる見込み。今年度下半期からの業績改善を期 待した買いが先行している。

午後取引で一時、前日比7.2%高の853円まで買われた。午前終 値は2.3%高の814円だった。

会社側が30日午前の取引終了後に発表した連結決算によると、 今期連結営業利益は前期比32%減の200億円となる見込み。ブルー ムバーグ・ニュースによる事前調査では176億円が予想されており、 会社計画は同水準を13%上回る。営業利益を2四半期ベースで見ると、 前期下半期(60億円)に対し、今上半期は80億円、下半期には120 億円と改善傾向を予想している。

同社の藤波智IR広報部長によると、「今期は製品需給状況が昨 年度の下半期ほどには厳しくなく、下半期にかけて回復してきそう だ」という。今期については、セグメント予想などを開示していない とした上で、「対象マーケットの需要がおしなべて前期上半期の8割 程度までは回復してくる、と想定した計画」と話した。

また、環境悪化で損なわれた収益構造を改善させるため、3カ年 の中期アクションプランも同時に発表。事業ポートフォリオの継続的 改善、経費圧縮の徹底などの改善策のほか、太陽エネルギーなど新事 業の創出・拡大、コア事業の世界戦略の加速などを狙うとしている。

一方、前期の連結営業利益は292億8000万円と、従来計画の 260億円を上回った。減産による影響を異常低操業損(39億9400万 円)として、特別損失で処理したことが大きく貢献した。「事前の悲 観に比べ、3月に販売数量が出たことも一因」(藤波氏)という。

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