新日石:今期純利益800億円へ-業績好転見通しで株価急反発(3)

新日本石油は30日、今期(2010 年3月期)の連結純損益が800億円の黒字になる見通しだと発表した。 前期(09年3月期)には2516億円の純損失を計上したが、今期は在 庫評価益が利益を押し上げる。同社の業績見通し発表を受け、株価は 一時前営業日比8.1%高を付けた。

都内で会見した平井茂雄取締役によると、前期には4470億円の在 庫評価損が発生したが、今期は一転して950億円の在庫評価益となる ことが寄与するという。経常損益も1800億円の黒字(前期は2754億 円の赤字)に回復する。しかし、在庫評価の影響を除いた「真水」の 経常利益は850億円と、前期と比べ半減する見通し。

経常利益のうち同社の本業である石油製品部門の真水の経常利益 は、62%減の270億円。国内や輸出販売の利ざやが減少することが影 響する。今期の国内石油製品販売量は4090万キロリットルと2.8%減 少するものの、輸出量は5.6%増の930万キロリットルを予定してい る。

同社は、08-10年度第4次中期経営計画期間中の設備投資計画を 従来の8500億円から5600億円に減額修正。石油開発部門で4300億円 の設備投資を予定していたが、2900億円に下方修正した。平井氏は「リ ーマン・ショック以降、事業の状況や資金調達の状況が厳しくなった」 と説明した。

石油元売りの多くは、在庫評価に期初の在庫額と期中の仕入れ額 を合計して平均する「総平均法」を採用。原油価格の上昇局面では、 期初の安い在庫を原価に含めることから、実際の仕入れ価格よりも会 計上の原価が下がる。この影響による会計上の利益が在庫評価益とさ れる。

新日石の30日の株価終値は、前営業日比30円(6.2%)高の513 円。

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