英HSBC、自社オフィス売却額は市況ピーク時を40%下回る可能性

欧州最大の銀行、英HSBCホ ールディングスが計画しているロンドン、ニューヨーク、パリの3都 市の同社オフィスビル売却額は、不動産市況がピークだった2007年 当時の相場水準を約40%下回る可能性がある。

3都市の不動産アナリストによると、売却総額は約22億ドル余 りと、07年の水準を38%下回る見通しだ。

サヴィルズの英バリュエーション責任者、ウィリアム・ニューソ ム氏は、HSBCのロンドン本社ビルの価値が約12億ドルの可能性 があると指摘。アティスリアルの不動産コンサルタント、エティエン ヌ・プロング氏は、パリのオフィスは約6億6570万ドルで売れると 予想。リアル・キャピタル・アナリティクスのダン・ファルーソ氏は、 マンハッタンのオフィスに4億ドルの値が付けば「運がいいだろう」 とみている。

サヴィルズとアティスリアル、リアル・キャピタルの3社によれ ば、不動産価格は最低でも15%下落しており、3都市のHSBCオフ ィスについては最大45%下がっている。ポンド安に加え、こうした不 動産価値の下落もあり、HSBCの売却益は不動産市況のピーク時に 処分した場合に比べ約13億5000万ドル下回る見込み。同行は07年 7-9月(第3四半期)以降に住宅ローン関連損失と資産評価損で422 億ドルを計上したことを受け、資金調達を実施している。

米不動産投資会社W・P・キャリーのゴードン・デュガン氏は「資 金はあるが、多くの投資家に投資の用意があるというわけではない」 と指摘。「今回のオフィス売却は市場動向を占う真のテストとなるだ ろう」との見方を示した。

HSBCは今月12日、買い手候補からの問い合わせを受け、こ れら3都市のオフィスビルの売却を検討していることを明らかにして いた。売却後は、賃借する計画だという。

HSBCのロンドン在勤広報担当者、ルース・ラベル氏は16日、 売却価格の見通しに関するコメントを控えた。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE